Clumio、Siemplifyとは? 投資家が注目するセキュリティスタートアップ2020年の見逃せないセキュリティスタートアップ5社【前編】

2020年、セキュリティ分野のスタートアップで注目すべきはどの企業だろうか。多くの資金提供を受けたスタートアップとして、2020年に存在感を増すと考えられる5社のうち、2社を取り上げる。

2020年02月25日 05時00分 公開
[Alexander CulafiTechTarget]

 新たなセキュリティの課題に対処すべく、さまざまなスタートアップ(設立間もない企業)が登場している。このようなスタートアップの中には、2019年にベンチャーキャピタル(投資会社)の高額な資金提供を受けているベンダーもある。セキュリティ分野の投資会社Strategic Cyber Venturesの調査によると、ワシントンに拠点を置くベンチャーキャピタルの2018年におけるセキュリティベンダーへの投資額はグローバルで53億ドルに達する。同社は2020年以降もセキュリティベンダーへの投資額が上昇すると予想する。

 本稿は、2019年に高額の資金提供を受け、2020年の活躍が見込まれるセキュリティ分野のスタートアップ5社を紹介する。取り上げるのは以下の5社だ。

  1. Clumio
  2. Siemplify(会員限定)
  3. BigID(後編で紹介)
  4. CyCognito(後編で紹介)
  5. Signal Sciences(後編で紹介)

1.Clumio

 2017年、米カリフォルニア州サンタクララでプージャン・クマール氏が設立したスタートアップがClumioだ。同社は、2019年11月に投資ラウンド(企業への投資段階)の「シリーズC」(スタートアップが事業成長を拡大させる段階)で1億3500万ドルの投資を受けたスタートアップで、バックアップのクラウドサービスであるBaaS(Backup as a Service)を提供している。このBaaSはインフラにクラウドサービス群「Amazon Web Services」(AWS)を採用する。同社の目的はセキュアなバックアップサービスとデータ保護を提供することだ。

 Clumioは、データが移動する全ての段階でデータを暗号化する。データがユーザー企業の環境を離れる前にユーザー企業の環境で暗号化し、セキュアな通信経路を通って転送する仕組みだ。その後クラウドストレージの「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)に、セキュリティが確保された状態のデータを格納する。転送の各段階で使用する暗号化鍵は「全て異なるため安全だ」と、同社で最高セキュリティ責任者(CSO)を務めるグレン・マルバニー氏は話す。

2.Siemplify

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