「AI」がマーケティングを進化させる【前編】
脱マスマーケティングとパーソナライゼーションは「機械学習」が促す
企業は一人一人の消費者に合ったデジタルマーケティング戦略を生み出す必要に迫られている。そこで役立つのが機械学習だ。なぜなのか。
人工知能(AI)技術は、カスタマーサービス、価格の最適化、細分化した販売キャンペーンなど、顧客が関わるビジネスプロセス全体に浸透しているといっても過言ではない。デジタルマーケティングに取り入れられる機械学習は、新規顧客の開拓計画を自動化し、パーソナライズする能力を備えている。顧客との強固な関係性を構築するために、データと試験販売戦略からインサイト(洞察)を蓄積したり、顧客の意向や好みを掘り下げたりすることが可能だ。
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機械学習の最新トレンド
カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)とは何か
企業が一般的なマスマーケティングの代わりにパーソナライズしたマーケティングを取り入れるには、各種戦略を迅速にテストできるよう、データを供給して階層化されたアルゴリズムを作成しなければならない。質の高いデータの不足とスケーラビリティの実現に伴う高額なコストが、パーソナライズしたマーケティングの普及を妨げているのが実情だ。
機械学習は、マーケティングで到達できるユーザーの範囲を拡大し、コンテンツの大幅なパーソナライズを可能にする。コンテンツのパーソナライズとレコメンデーションによるEコマースの成功は、一般消費者一人一人が自分にとって最適なオンライン顧客体験を求めていることを物語っている。
マスマーケティングを手放す
「マーケティングに機械学習を取り入れれば、企業は紋切り型のマスマーケティングから脱却して、顧客中心のパラダイムを構築できる」。そう語るのはAI技術を活用したマーケティング支援を手掛けるFormationのCEO、クリスチャン・セルチャウ・ハンセン氏だ。マーケティング担当者が機械学習を使用すれば、顧客のニーズや性格などについて理解を深め、個々を満足させるための最適な方法を判断しやすくなる。顧客データの分析は「新しいマーケティング戦略の実現にもつながる」とハンセン氏は語る。
企業とユーザーの組み合わせによっては、パーソナライズしたマーケティングを実践するために、さまざまなものを用意しなければならないことがある。クロスチャネルマーケティング戦略を策定するIterableが実施したユーザーエンゲージメントに関する調査では、ほとんどのコンテンツメディアにはユーザーの名前が含まれていないことが明らかになった。
前述の調査レポートを執筆したIterableのコンテンツマーケティングマネジャー、マイケル・ウアード氏は「1700件のメッセージを受信しているが、自分の名前が含まれているメッセージを見たことはない」と嘆く。メッセージにユーザーの名前を含めることは、ごく基本的な機能でできるパーソナライゼーションだ。にもかかわらず「多くの企業はそれを実行していないのが実情だ」とウアード氏は語る。
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