事業維持に不可欠
新型コロナウイルスにセキュリティ担当者が備えるための13か条
感染症対策への備えとしてセキュリティ担当者は何を実施すべきか。深刻な感染症流行が発生した場合でも、企業のセキュリティ体制を維持できるようにするためのヒントを紹介する。
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染が拡大し、ニュースを騒がせ続けている。企業はチームのメンバーが感染して職務を遂行できなくなる状況に備えなければならない。
2009年の新型インフルエンザ(A/H1N1)流行で学んだ教訓は、今回の事態にも生かせるだろう。重要なのは、感染が広範囲に及んだ場合でも、企業が事業運営を継続できるように準備しておくことだ。セキュリティ担当者が欠員した場合の対策として、IT部門はどのように管理体制を整備すればよいだろうか。
感染症の流行状況にかかわらず、セキュリティ担当者は自らの業務を続ける必要がある。業務を中断する必要が生じた場合は、迅速にセキュリティ管理体制を回復させることが必要だ。そのために確認すべきことを以下に示す。
セキュリティ担当者が感染症対策でチェックすべき13項目
- ポリシー
- 感染症対策ポリシーのうちセキュリティに関する部分を、既存のセキュリティポリシーと同じにするか、既存のセキュリティポリシーを更新して、サイバー攻撃およびその被害への対処を反映する必要がある
- 手順
- 過去の経験に基づいて、ベンダー、コンサルタント、メディアから得た情報を反映し、現状の運用手順を明文化する
- セキュリティ担当者の業務代行者
- 主要なセキュリティ担当者とその役割を一覧表にまとめ、緊急時にIT部門内の各役割を代替できる従業員を特定する。この結果を踏まえてセキュリティ担当者のトレーニングを計画し、補充が必要になる可能性のある採用枠を明らかにする。主要なセキュリティ担当者それぞれに対するバックアップ要員を少なくとも1人、できれば2人割り当てておくことを目標にするとよい
- ファイアウォールのポリシー
- ファイアウォールのポリシーを可能な限り最新のバージョンにする
- IDS/IPS(不正侵入検知/防止システム)のポリシー
- IDS/IPSのポリシーを最新に保ち、緊急時に備えて頻繁に見直す
- ネットワーク
- LAN、WANなど各ネットワークを管理するベンダーに確認し、ネットワークが中断されないようにする
- クロストレーニング(普段の担当とは異なる分野での業務を通じた訓練)
- セキュリティに関心と適性がある従業員に対し、セキュリティ製品の操作方法、攻撃を受けた疑いのある場合に実行する一連の行動などに関して横断的にトレーニングする
- セキュリティ計画
- セキュリティ計画を最新の状態にし、サイバー攻撃に対抗するために必要な情報と共に文書化するセキュリティ計画をまだ作成していない場合はできるだけ早く準備するとよい
- セキュリティ対策の演習を実施し、セキュリティ担当者がインシデント発生時の役割と責任を把握できるようにする
- インシデント対処計画
- 潜在的な脅威を特定、分析し、影響を軽減するための手順を定める
- セキュリティのメインチームとバックアップチームのメンバー両方が計画に精通していることを確認し、定期的に演習する
- セキュリティ製品
- 適切なセキュリティ製品を採用し、セキュリティチームに各製品の管理方法を熟知してもらい、システム全体を通常通りに実行し続けられるようにする
- コンサルタント/ベンダー
- セキュリティ担当者が業務を離れざるを得なくなった状況で、コンサルタントやベンダーに協力を仰ぐことで、現地または遠隔での一時的な対処が可能になるかどうかを検討する
- 人材派遣
- 暫定的な対処のために、人材派遣会社を通じて、資格を持つ経験豊富なセキュリティ人材を確保する
- 在宅勤務
- 従業員が感染症に罹患した場合でも、遠隔操作による対処が可能な場合がある。メンバーが互いに連絡を取れる状態かどうか、さらにセキュリティ製品にリモートアクセスできるかどうかを確認するとよい。リモートアクセスを利用するエンドユーザーの急増によりネットワークが過負荷になる恐れがあるため、どの程度VPN(仮想プライベートネットワーク)の通信量が必要になるのか、ベンダーのサポート体制はどうなっているかを必ず確認しておく
これらに加え、政府や自治体、保健所、関連機関から資料を入手しておくことも役立つ。感染症がビジネスに大きな混乱をもたらす危険性を取り除くことは難しい。セキュリティと健康の両面で良好な状態を維持し、企業に危険を持ち込む恐れのある状況に注意を払うことで、深刻な状況を回避できる可能性を高められるだろう。
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