“全社員テレワーク”の大本命【後編】
在宅勤務を快適にするには「VDI」を構築すべきこれだけの理由
在宅勤務などのテレワークを実践する企業が、「VDI」を導入すべき理由が幾つかある。どのような利点があるのだろうか。
在宅勤務などのテレワークを支えるITインフラとして、「ハイパーコンバージドインフラ」(HCI)や「コンバージドインフラ」(CI)は有効な選択肢になる。「仮想デスクトップインフラ」(VDI)を比較的容易に構築できるからだ。
VDIがテレワークに適する理由
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テレワーク用のリモートアクセス環境を実現するに当たっては、従業員がテレワーク中に使うクライアントデバイスで、適切な業務アプリケーションを利用できる必要がある。テレワークでは会社で利用するクライアントデバイスではなく、個人が所有するクライアントデバイスを利用するケースは珍しくない。Webブラウザで利用する業務アプリケーションが大半であれば大きな問題にはならないが、クライアントデバイスにインストールして利用するクライアントアプリケーションへの依存度が高い場合は問題が生じる恐れがある。
従業員の個人所有のクライアントデバイスには、会社で使用している業務アプリケーションがインストールされていない可能性が高い。仮に何らかの業務アプリケーションを個人所有のクライアントデバイスで利用できたとしても、その業務アプリケーションにクロスプラットフォーム(異なるデバイスやOSで利用できる仕組み)の機能がなければ問題になる。例えば「Windows」のアプリケーションを「iPadOS」で実行することはできないことがほとんどだ。
こうした問題を解消する方法として、VDIによる仮想デスクトップの利用が選択肢になる。仮想デスクトップをホスティングするインフラとしてHCIが広く利用されており、VDIに必要な機能やリソースを全て取りそろえているHCIもある。そうしたHCIを選択すれば比較的容易にVDIを導入できるだろう。
VDIは一般的に、「Windows 10」のようなクライアントOSをサーバの仮想マシンで実行する。仮想マシンには、クライアントOSの他に業務アプリケーションやメモリなど個々の従業員が業務を遂行するために必要なリソースがそれぞれ割り当てられる。VDIを使用すると、クライアントデバイスの種類にかかわらず、一貫して同じデスクトップ環境を利用できる。これによってクライアントデバイスで利用できる業務アプリケーションの制限を緩和できる。
VDIでは、クライアントデバイス側のキーボードやマウスによる操作が、サーバ側の仮想マシンに転送され、仮想マシン側で稼働するデスクトップ画面をクライアントデバイス側で受信する。大量のデータをやりとりする必要がないため、必要な回線容量(帯域幅)を最小限に抑えられる利点もある。
テレワークを実施している際に大容量のデータをクライアントデバイス側にダウンロードすると多くの帯域幅を消費してしまう。VDIでは大容量のファイルを開く作業は、ファイルの保管場所の近くにあるサーバ側で処理できるため、WANを介してやりとりする必要がない。
ほぼ全ての従業員が突如テレワーカーになる状況は多くの企業にとって想定外だ。この状況下で、IT部門の担当者は利用可能なリソースを最大限に活用しなければならない。テレワーカー向けのITインフラを構築し、適切に対処するには創造的思考が必要だ。
この事態に対処するには、通常時に常識とされる方法やプロセスにとらわれてはならない。廃棄のタイミングを迎えた古いハードウェアを引っ張り出したり、既存のHCIやCIをテレワーク用のインフラとして転用したりすることは、そうした状況では適切な緊急措置だと言えるだろう。
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