いまさら聞けない「VPN」と「VDI」の違い 在宅勤務に適するのは?業務システムのクラウド化も比較軸

「VPN」と「VDI」はいずれも在宅勤務などのテレワークで広く利用される技術だ。テレワークのセキュリティ確保に役立つ点は共通しているが、明確な違いがある。コスト、用途、パフォーマンスなどの観点で比較する。

2020年06月18日 08時30分 公開
[Andrew FroehlichTechTarget]

 自宅などオフィス外からLANやWANといった社内ネットワークに接続するリモートアクセスを実現するための選択肢として、「VPN」(仮想プライベートネットワーク)と「VDI」(仮想デスクトップインフラ)がある。どちらも同じ目的で使われることがある技術ではあるものの、両者が使用する技術は異なり、それぞれ固有の長所と短所がある。以下で、VPNとVDIの違いやそれぞれを効果的に使用するための用途を紹介する。

VPNとは

 リモートアクセスを実現するネットワーク技術として長年使用されている技術がVPNだ。2つの異なるネットワークの間で仮想的にプライベートなネットワーク接続を構築することがVPNの目的だ。VPNの一種である「リモートアクセスVPN」は、1台のクライアントデバイスと社内ネットワークの間に「トンネル」という論理的に隔離された通信経路を作成する。従業員が自宅や外出先で仕事をするときに一般的に使われる。

 通常はPCやスマートフォンなどのクライアントデバイスに、VPNを使用するためのクライアントソフトウェアをインストールしてVPNを利用できるようにする。OSがVPN機能を搭載している場合もある。在宅勤務などのテレワークを実施する際は、IT部門がクライアントデバイスにVPNクライアントソフトウェアをインストールするのが一般的だ。エンドユーザーはVPNを使用する際、ユーザー認証に必要な情報を入力することで、社内ネットワークにある業務システムやデータなどにアクセスできるようになる。

VPNには注意すべき点も

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いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

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