パンデミックに対するネットワークの備え【後編】
パンデミック時のテレワーク急増で確認すべきネットワーク10大チェックリスト
テレワークを実施する従業員が増えるパンデミック時には、通常時とは異なるネットワークの問題が浮上する。ネットワーク担当者は具体的にどのような問題に対処すべきなのか。
ビジネスを継続させる上でテレワークと、それを実現する安全なリモートアクセスは重要だ。ただしテクノロジーの観点では、パンデミック(感染症の世界的な流行)や大規模な災害がネットワークにもたらすリスクは決して小さくない。
VPN(仮想プライベートネットワーク)のテクノロジーは進化し、インターネットの通信速度は高速になり、ネットワークの通信路容量(帯域幅)の選択肢は広がり、テレワークに必要なネットワークインフラを用意することは難しいことではなくなった。ただし非常時に備えたリモートアクセスの環境を整える際は、複数の要素を評価しなければならない。
テレワーク用のネットワーク構築時のチェックリスト
テレワークを実施する従業員が急増する可能性があるパンデミックでは、組織の規模によって数十人、数百人、数千人といった規模で従業員のリモートアクセスの環境を整える必要がある。そのために安全かつ十分なネットワークの帯域幅が必要になる。
リモートアクセスを実施するエンドユーザーの増加に対処するには、迅速にライセンスやサポート体制を用意する必要がある。だが、これらを必要になった時にすぐに用意するのは簡単ではない。いずれも用意に時間がかかり、緊急時であればネットワーク運用チームの時間が足りなくなる恐れがある。
必要なリソースが不足したままテレワークを実施すれば、多くの従業員がネットワークの遅さ、アプリケーションの応答時間の長さといった性能の劣化を経験する恐れがある。結果として生産性は下がってしまい、事業運営に影響を及ぼす可能性もある。
ネットワーク担当者は、リモートアクセスの需要増に伴う問題に備え、可能な限り迅速に幾つかの措置を講じる必要がある。以下はその代表例だ。
- 通信事業者やISP(インターネットサービスプロバイダー)に、リモートアクセスが急増する事態に対処するためにどのようなサービスを利用できるかを確認する
- 通信事業者やISPに、サービスの発注から利用開始までにかかる時間を確認する
- ネットワーク機器ベンダーに、リモートアクセスの利用増に対処するために必要なハードウェアやソフトウェアをどの程度迅速に提供できるかを確認する
- 災害復旧(DR)計画の一環としてネットワークベンダーに、非常時のサービス品質保証契約(SLA)の内容を確認する
- 通信事業者やISPに、非常時に提供するネットワークの帯域幅を確認する
- 非常時にネットワークの帯域幅を確保するために、バックアップとして現状利用しているネットワークサービスとは異なるネットワークサービスの導入を検討する
- マネージドネットワークサービスを提供する事業者に、非常時に利用可能なネットワークサービスやリソースを質問する
- 「DRaaS」(Disaster Recovery as a Service)ベンダーに、非常時に利用可能なネットワークの帯域幅を確認する
- データ圧縮などネットワークの帯域幅の有効活用に効果的なテクノロジーを調査する
- 非常時に必要なネットワークの帯域幅を確保できるかどうかをテストする
このようにテレワーク戦略を推し進めるための候補となる選択肢は多様だ。パンデミックで帯域幅の需要が急増することを想定して、すぐに計画に着手した方がよい。
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