「Zoom Workplace」「Zoom Meetings」「Zoom Rooms」など、ZoomのWeb会議サービスには違いが分かりにくい名称がある。Zoomのサービスの違いについてまとめた。
Zoom Communicationsが提供するWeb会議サービス「Zoom」は、今や多くの人にとって業務に欠かせない存在だ。その利用が拡大し、Zoomの機能拡充が実施される一方で、Zoomの各種Web会議サービスや機能の違いが分かりづらいという混乱も生じている。「Zoom Workplace」や「Zoom Meetings」「Zoom Rooms」の違いをまとめた。
Zoomのサービスの中では、Zoom MeetingsとZoom Roomsという2つのサービスが混同されやすい。Zoom Meetingsは、「Zoom Workplace」と名称変更されたコラボレーションツール群の中心的な構成要素であり、Zoom WorkplaceのコアとなるWeb会議機能を提供している。
一方のZoom Roomsは、専用のハードウェアおよびソフトウェアを使用してZoomのWeb会議に参加するための追加の方法であり、個人の作業環境やハドルルーム(予約不要の少人数会議室)、複数人用の会議室に特化して設計されている。
Zoom MeetingsとZoom Roomsの比較においては、「どちらが優れているか」ではなく、「自社にとって専用ハードウェアやソフトウェアを用いた会議室が必要かどうか」という視点が重要となる。Zoom Roomは、多人数の会議室と他の会議参加者をWeb会議で接続する組織にとっては非常に便利だ。しかし、ハドルルームや会議室をあまり使わない組織にとっては、導入のメリットは大きくない。
予算や拡張性も、選定に影響する要素だ。Zoom Roomsの利用には個別のライセンスが必要であり、加えてモニターやマイク、ビデオカメラなどの機器を購入、設置する必要もある。こうした機器の導入費用は安くはなく、5〜7年ごとに更新が求められる。
Zoom Workplaceのライセンスプランは以下の通りだ。
Zoom MeetingsはZoom Workplaceの一部であり、テレワークやハイブリッドワーク向けのWeb会議機能を提供する。PC、タブレット、スマートフォンなど、Zoom Meetingsアプリケーションをインストールした端末で利用可能であり、多くの人が「Zoom」と聞いて思い浮かべるサービスでもある。
Zoom Meetingsは柔軟性が高く、1対1の会議から最大1000人まで参加可能な大規模会議まで対応している。カメラ付きの端末であれば、ほぼ全てが仮想会議室となる。
Zoom Roomsは、企業の会議室に設置されたオーディオビジュアル(AV)機器をZoomのシステムに統合するものだ。Zoom Roomsの専用ライセンスにより、社内の会議室やハドルルームがZoom対応の会議室となり、会議室特有のさまざまな利点を生かした会議運営が可能となる。
最近の会議室にはビデオカメラやテレビ、プロジェクター、音声会議用のハードウェアやソフトウェアといったAV機器が備わっている。これらを活用することで、画面共有やデジタルホワイトボードの利用、会議室にいないリモート参加者とのシームレスなコミュニケーションが実現する。
Zoom Communicationsは、組織の規模や設置場所に応じて複数のZoom Roomsライセンスを販売している。Zoom RoomsはZoom WorkplaceのEnterpriseプランにも含まれている。
Zoom Roomsの専用ライセンスは以下の通り。
Zoom Communicationsは、ハードウェア自体を製造・販売しているわけではなく、Zoom Meetingsに対応する複数のサードパーティー製品ベンダーと提携している。ビデオカメラやマイクが備え付けられた会議室であれば、これらの機器を利用してZoomを活用できる可能性がある。
Zoom Roomsライセンスで利用できる会議室向けの主な機能は次の通りだ。
(翻訳・編集協力:編集プロダクション雨輝)
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