ネットワークの可用性は、ネットワークサービスベンダーにとって、重要なパフォーマンス指標だ。ネットワークの可用性の測定方法やネットワークの信頼性との違いについて解説する。
ネットワークの可用性とは、特定の時間間隔においてネットワークシステムが稼働している時間の割合を指す。稼働時間(アップタイム)は、ネットワークが完全に動作している時間を意味する。
ネットワークの管理者は、ネットワークの可用性をパーセンテージで測定し、エンドユーザーが常に安定してネットワークを利用できるよう、リアルタイムで監視や記録をする。ネットワークのパフォーマンスをリアルタイムで監視するツールを用いることにより、可用性の中断が発生した瞬間に速やかに把握できるようにしている。
ネットワークの稼働時間と可用性は、ネットワークサービスを提供するベンダー、特に複数のデータセンターを活用している事業者にとって、重要なパフォーマンス指標となる。一定の可用性を維持することで、ネットワーク障害に備えた計画策定や、問題の早期発見、エンドユーザーへの一定レベルのサービス品質の提供が可能になる。
ネットワークの可用性は、一定期間(通常は1年以上)においてシステムが完全に稼働していた時間の割合で表される。サービスベンダーは、サービス品質保証契約(SLA)の中で、ネットワークの可用性の具体的な水準を明示することが一般的だ。
可用性の計算は、稼働時間(アップタイム)をサービスを提供している総時間で割ることで得られる。総時間とは、稼働時間と停止時間(ダウンタイム)を合わせたものであり、停止時間には以下が含まれる。
ネットワークの管理者は、理想的には100%の可用性、つまりネットワークシステムが常に完全に稼働している状態を目指す。それを念頭に置いた高可用性の目標値としてよく使われるのが、ファイブナイン(99.999%)だ。この数値は、1年間(約52万5600分)で約5.26分のダウンタイムしか許容しないということであり、厳しい基準だと言える。
ネットワークの信頼性は可用性と似ているが、稼働時間の長さではなく、システムが障害を起こす可能性を測定する指標だ。信頼性は、ネットワークインフラがどれほど長く中断なく動作し続けるかを追跡する。
信頼性も可用性と同様にパーセンテージで表される。完全に信頼できるシステムは、100%の可用性を持つとされる。ネットワーク信頼性は以下の2つの方法で計算される。
これらの指標を用いることで、ネットワークの安定性と品質をより詳細に把握できるようになる。
翻訳・編集協力:雨輝(リーフレイン)
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