ネットワーク製品やサービスのライセンス形態として、買い切り型だけでなくサブスクリプション型が広がっている。ネットワーク管理者にはどのような対策が求められるのか。
近年、IT製品やサービスをサブスクリプション型で購入する方法が増加傾向にある。ネットワーク分野においても例外ではなく、「SDN」(ソフトウェア定義ネットワーク)の機能の利用拡大に合わせてサブスクリプションで購入する傾向が加速している。 ネットワークのライセンスは今後どのように変化していくのか。ネットワーク管理者には、技術的または財務的にどのような対策が求められるのか。
従来の物理的な装置で構成されたネットワークは 、仮想化されてクラウドサービスで利用できるネットワークに比べて構成や設定の変更に時間がかかる可能性がある。ネットワークの担当者はクラウドサービスで利用できるネットワークを利用することで、組織が必要とするパフォーマンスやセキュリティへの要求をより迅速に満たせる可能性がある。
特にクラウドベンダーが提供する論理的に独立した仮想ネットワークである「VPC」(仮想プライベートクラウド)では、データベースやWebアプリケーション、ストレージなどのITリソースをプライベートなネットワーク環境で管理することができる。VPCを用いることで、ネットワーク管理者は仮想ファイアウォールやロードバランサー、仮想LAN(VLAN)、デバイスなどを効率的に管理できる可能性がある。
現実的には、ネットワーク管理者はオンプレミスの物理的なネットワークとクラウドベースのネットワークの両方を管理する可能性がある。オンプレミスの物理的なネットワークとクラウドベースのネットワークを統合した「ハイブリッドネットワーク」には、以下の2つの課題が存在する。
一方でネットワーク機器ベンダーもライセンスについては模索している。ネットワーク管理者には自組織にとっての利益を最大化できるライセンス戦略を探求して計画することが求められる。
ネットワーク製品やサービスのライセンスの変化に適応するために、組織が検討すべきアプローチは幾つかある。
VPCをはじめとしたクラウドサービスの採用により、組織のクラウドインフラ管理が複雑化している可能性がある。ネットワークも含めたオンプレミスのリソースとクラウドベースのリソースを、どのように効率的に管理するかがIT部門にとっての重要な課題となっている。
次回はサブスクリプション型のライセンスを採用する際に注意すべきポイントを解説する。
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