忍び寄る「静かな解雇」 退職せざるを得なくなる“無言の圧力”とは静かな退職をする人々【後編】

企業が従業員に対して自ら退職するように仕向けることを「静かな解雇」と呼ぶ。具体的にどのような行為が、静かな解雇に当たるのか。

2024年08月16日 07時15分 公開
[Amanda HetlerTechTarget]

関連キーワード

ERP |人事


 退職はしないものの、必要最小限の業務のみを淡々とこなす「静かな退職」(クワイエットクイッティング)をする動きが広がっている。その静かな退職に対して、企業が従業員に自分から退職するよう仕向けるのが「静かな解雇」(クワイエットファイアリング)だ。以降で紹介する複数の行為があった場合、企業は従業員に対して静かな解雇をしようとしている可能性がある。

従業員に忍び寄る「静かな解雇」 “無言の圧力”12選

 企業が従業員に正式な解雇通知をせず、従業員が自分から退職するよう仕向けるのが静かな解雇だ。静かな解雇をするために、雇用主が従業員を追い込む行為には以下のようなものがある。

  • 昇給はあってもごくわずか
  • 休暇日数を減らす
  • 業務量は増やすが給与額は増やさない
  • 残業を命令する
  • 勤務時間を減らす
  • 部下の業務を細かく管理するマイクロマネジメントを実施する
  • コミュニケーションを取らず、必要な情報を共有しない
  • 面談の機会を持たない
  • 敬意を欠いた態度で接する
  • 低賃金で働かせる
  • 望まない業務を命じる
  • ささいなミスにも過剰に反応して批判する

 従業員を解雇する場合、その行為が法的に正当なものであることを裏付ける根拠が必要だ。解雇した従業員から訴訟を起こされる場合もある。訴訟のリスクや解雇までの手間を考えて、従業員をなるべく解雇せずに退職に仕向けたいと判断する企業や上司が存在する。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news023.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...

news025.png

「マーケティングオートメーション」 国内売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、マーケティングオートメーション(MA)ツールの売れ筋TOP10を紹介します。

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。