多様化するデータへの挑戦【後編】
「マルチモデルデータベース」とは? 複数データモデルを扱う次世代DBMS
多様なデータモデルを一元管理できるDBMSが「マルチモデルデータベース」だ。なぜ登場したのか。従来のDBMSとは何が違うのか。
ビッグデータやリアルタイム処理など、データおよびデータソースが多様化すると同時に、データモデルも多様化している。企業は新たなデータモデルのデータを扱う際、これまでは複数のデータベース管理システム(DBMS)を用意したり、無理やり単一のDBMSで扱ったりといった策を講じてきた。だがそのような対処はデータマネジメントの体制と業務を煩雑化するリスクをはらんでおり、企業はジレンマを抱えてきた。
そうした流れを受け、単一のDBMSでありながら複数のデータモデルを扱える「マルチモデルデータベース」が誕生した。一部のDBMSベンダーがマルチモデルデータベースの実装を始めている。
一見、マルチモデルデータベースはデータの特性に基づいて適切なDBMSを使う「ポリグロットパーシステンス」の原則を無視しているように見える。だが同じDBMS内で異なる種類のデータモデルをそのまま取り扱えるとすれば、それはどうだろうか。
「マルチモデルデータベース」だからこそできること
マルチモデルデータベースの出現により、データモデルとDBMSを分けて考えることが現実的になった。まず自社データの構造と用途に最適なデータモデルを判断する。それから、そのデータモデルと自社アプリケーションの要件を満たすDBMSを選定する流れが合理的だ。既にマルチモデルデータベースを導入済みで、その製品が自社で抱えるデータおよびアプリケーションの要件を満たしている場合は、新しい技術を導入するよりも既存の技術を活用する方が理にかなっているだろう。
特殊な目的を持つアプリケーションには、その用途に特化した従来型のDBMSが適しているだろう。それ以外のアプリケーションであれば、マルチモデルデータベースがアーキテクチャの合理化と簡略化に役立つ場合がある。
単一のデータモデルで多様なデータを取り扱うことは難しい。従来型DBMSとマルチモデルデータベースのどちらを使うかに関係なく、適切でないデータモデルにデータを無理やり当てはめることは悪手だと言える。
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