「グリーンストレージ」の基礎【前編】
「SSD」「HDD」を“省エネ”で比較 「グリーンストレージ」に適するのは?
ストレージの電力効率を考える上では、消費電力に加えて容量や寿命など、さまざまな要素を加味する必要がある。主要なストレージである「SSD」と「HDD」を電力効率の観点で比較してみよう。
電力効率の高いデータセンター「グリーンデータセンター」への移行を検討する動きが広がる中で、重要性が高まっているのが、低消費電力のストレージ「グリーンストレージ」だ。グリーンストレージを採用する組織は、省電力化を目標に掲げ、そのための最善の手法を探している。
低消費電力に適したストレージ
併せて読みたいお薦め記事
「SSD」「HDD」の基本を理解
データセンターの冷却方法
データセンターの電力効率向上に貢献する、多様なストレージ技術が登場している。
- 不揮発性メモリをメインメモリに使用する「永続メモリ」(パーシステントメモリ)
- 高速ストレージインタフェース「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)
- 大容量のSSD(ソリッドステートドライブ)やHDD
は、いずれもグリーンストレージを構成する要素となる。
電力効率の向上を考える上で、どのような観点でこうしたストレージ技術を選択すればよいのか。ハードウェアベンダーSuper Micro Computerのシニアバイスプレジデント、ビック・マリャラ氏は「自組織が必要とする容量やデータ読み書き速度、耐久性、電力消費量、筐体(きょうたい)の種類、セキュリティ要件などに左右される」と語る。重要なのは、自組織のニーズに適したストレージ技術を選択することだ。「用途に適したストレージ技術を使うことで、結果的に電力消費と冷却コストの削減につながる」(マリャラ氏)
HDDの代わりにSSDなどのフラッシュストレージを利用すれば、電力消費量を抑制し、データセンターの二酸化炭素(CO2)排出量を抑制する一助になる。一般的にフラッシュストレージはHDDよりも放熱量が少なく、消費電力も少ない。「高速性が求められるアプリケーションのストレージであれば、フラッシュストレージが適している」と、コンサルティング会社EYの技術トランスフォーメーションプラクティス担当プリンシパル、アリシア・ジョンソン氏は話す。
前述の通りフラッシュストレージはHDDと比べて消費電力が少ない。「HDDはディスクを回転させるための機械部品を搭載し、ディスクの回転による電力や熱を発生させる」と、ジョンソン氏は指摘する。
HDDはフラッシュストレージよりも消費電力が高くなる傾向がある半面、比較的低コストで大容量化しやすい。だが将来的には状況が変わる可能性がある。フラッシュストレージの大容量化が進んでいるからだ。「容量効率においてもフラッシュストレージがHDDをしのぐようになる可能性がある」(ジョンソン氏)
フラッシュストレージの課題も見落とせない。HDDと比較した場合、ジョンソン氏は価格の高さ以外にも「メモリセル(データを記録する最小単位)の消耗と、寿命の短さも課題だ」と話す。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー