SSD(ソリッドステートドライブ)をはじめとするフラッシュストレージの大容量化と低価格化が進んで、ストレージの主流がHDDからフラッシュストレージに移行している。とはいえデータセンターでは今でも、HDDが重要な役割を果たしている。HDDの出荷容量が増加傾向にあることは前編「SSDに“主役”を譲っても『HDD』の出荷容量が伸び続ける理由」で触れた通りだ。後編に当たる本稿はHDDが採用されている用途とともに、HDDとフラッシュストレージを選択する際にどのような視点で検討すればよいのかを考察する。
企業の間ではハードウェアを自社が保有・運用するオンプレミス型のインフラから、ハードウェアの運用をベンダーに任せるクラウド型のインフラを併用するモデルに移行する動きが広がっている。長期的なアーカイブ用途を除けば、オンプレミスのインフラに導入するHDDの数は減少を続けると考えられる。一方でフラッシュストレージは、大容量化と低価格化が進んだ結果として企業のアプリケーションに求められる要件を満たせるようになった。優れた性能やエネルギー効率といったフラッシュストレージ本来の良さを、オンプレミスのインフラで広く享受できるようになるだろう。
これから膨大な量のHDDを必要とするのはDropbox、Facebook、Googleなど、ハイパースケールのデータセンターを運用するオンラインサービス企業だ。こうした企業のデータセンターは膨大なデータを保管する必要があるため、大容量のストレージを必要とする。HDD市場の出荷額の半分ほどをこうしたハイパースケールのデータセンターを運用する企業が占めているという推計もあるほどだ。企業のクラウドサービスの利用が拡大している状況を考慮すれば、この割合は今後も拡大する可能性がある。
HDDの代表的な用途を下記に挙げる。
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