「半導体メモリ」という言葉でひとくくりにされることもある「フラッシュメモリ」と「DRAM/SRAM」。だがこの2種類のメモリは全くの別物だ。両者の違いを整理する。
フラッシュメモリとDRAM(Dynamic Random Access Memory)/SRAM(Static Random Access Memory)について説明するとき、類似点からこれらをひとくくりにしたくなる人もいるだろう。どちらも半導体チップで構成されている点は変わらない。ただし設計や構造、パフォーマンス、仕様、コストの違いから、両者はコンピュータで全く異なる役割を果たす。
フラッシュメモリは主にストレージとして使われる。一方のDRAM/SRAMは、演算に必要なデータをストレージから読み込み、一時的に置いておくために使われる。フラッシュメモリとDRAM/SRAMは特性上、HDDの磁気ディスクやテープストレージの磁気テープよりもデータの読み書きが高速だ。
フラッシュメモリとDRAM/SRAMのデータ読み書き速度を比べると、DRAM/SRAMの方が速い。ただしDRAM/SRAMはコストも高い。SRAMは最も高速な選択肢だが、DRAMよりはるかに価格が高い。そのためコンピュータのCPU内部のキャッシュメモリが主な用途だ。DRAMは主に、OSやアプリケーションを動作させるための作業用のメインメモリとして使われている。
DRAM/SRAMより安価なフラッシュメモリは、DRAM/SRAMとは異なり不揮発性で、電源供給がなくてもデータを保持できる。ただしフラッシュメモリのデータ読み書き速度は、DRAM/SRAMのどちらと比べても基本的に遅い。フラッシュメモリは消費電力の低さやデータの永続性、コストの低さから、SDメモリーカードやUSBメモリ、SSDのようなデバイスで、ストレージ用記憶媒体として使われている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...
Cookieを超える「マルチリターゲティング」 広告効果に及ぼす影響は?
Cookieレスの課題解決の鍵となる「マルチリターゲティング」を題材に、AI技術によるROI向...