テレワークで変わる企業のセキュリティ【第4回】
“脱VPN”からの「ゼロトラストセキュリティ」導入が活発化する理由とは
テレワークの普及で、旧来のセキュリティ対策である「VPN」に課題が見え始めた。それは何なのか。有力な対策となり得る「ゼロトラストセキュリティ」の有効性と併せて考える。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)のさなかにテレワークが普及する中、企業はVPN(仮想プライベートネットワーク)では通信量の大幅な増加に順応することが困難であることに気付いた。VPNにはどのような問題があるのか。
“脱VPN”とゼロトラスト導入を検討したくなる“あの理由”
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ゼロトラストセキュリティをテレワーク保護に役立てる
Kaspersky Labsの研究者ディミトリー・ガロブ氏は、VPNは依然として人気ではあることを認めつつ、個々のエンドユーザーへの攻撃を足掛かりとして社内LANに侵入する攻撃には「有効な対策ではない」と言い切る。実際に、攻撃者がエンドユーザーの資格情報を悪用して社内LANに侵入した事例が幾つかある。
そうした攻撃を防ぐ手段として、デバイスの状態に基づいてデバイスやエンドユーザーに適切なアクセス権限を与えるセキュリティアーキテクチャ「ゼロトラストセキュリティ」は有用だと言える。ゼロトラストセキュリティは、エンドユーザーが特定のリソースにアクセスしようとするたびに認証を必要とするためだ。
100%有効なものはない。とはいえゼロトラストセキュリティはデバイスの状態やエンドユーザーがアクセスしている場所の状態について、ある程度保証する。VPNは、いったん認証を通過したエンドユーザーは、接続先のネットワーク全体に自由にアクセスできる。ゼロトラストセキュリティでは、接続先のネットワーク内のアプリケーション別に、アクセスできるエンドユーザーをきめ細かく制御することが可能だ。
パンデミックが発生した当初、企業はVPNを含む既存のシステムアーキテクチャのまま、ハードウェアを増強することで、テレワーカーの急増に対処しようとした。GoogleでGoogle Cloud Security部門の製品管理担当シニアディレクターを務めるアーモル・キャベ氏は、「VPNは通信量のキャパシティーが限られる」と指摘する。「企業が全社的に統一された方法で業務アプリケーションにアクセスする手段を提供したいと求めれば、ゼロトラストセキュリティは一夜にしてそれを実現できる」とキャベ氏は語る。
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