「Apple Configurator」の限界と代替策【前編】
iPhone、iPad管理に「Apple Configurator」を使うのは“賢い選択”ではない理由
「iPhone」「iPad」といったAppleのモバイルデバイスを管理する手段に「Apple Configurator」がある。ただし、あらゆる企業に適しているわけではない。Apple Configuratorの注意点は何か。
金融や医療、製薬、教育、小売りなど、さまざまな業界の企業がスマートフォン「iPhone」やタブレット「iPad」などのApple製モバイルデバイスを活用している。こうした企業のIT担当者にとって、Apple製モバイルデバイスをいかに効率よく管理し、セキュリティを保つかが腕の見せどころだ。
Appleのモバイルデバイスを一括管理するツールの一つとして、同社の「Apple Configurator」がある。ただしApple Configuratorは必ずしも全ての企業に適しているわけではない。
Apple Configuratorが“賢い選択肢”とは言い切れない3つの理由
IT担当者がモバイルデバイスを個別に管理するのは手間がかかり、効率が悪い。数百台のiPhoneやiPadを利用している医療機関や小売店を例に挙げよう。こうした組織にとって、遠隔からデバイスの一括管理ができるツールの採用は避けられない。Apple Configuratorは候補になるものの、幾つかの注意点がある。
1.「Mac」の管理が必要になる
企業は、Appleのアプリケーションストア「App Store」からApple Configuratorをダウンロードし、クライアントデバイスの「Mac」にインストールする必要がある。「Windows」デバイスのみを利用している企業は、Apple Configuratorを使うためだけにMacを導入することをためらうだろう。企業はMacを導入すれば、メンテナンスのため、定期的に更新プログラムやパッチも適用しなければならない。面倒な作業がさらに増えるわけだ。
2.物理的な接続が発生する
管理対象のデバイスを、USBケーブルを使ってMacに物理的に接続する必要があることもApple Configuratorの弱点になる。これは特に大量のデバイスを利用している企業にとって大きな問題だ。実際、大企業のIT部門が数千台のデバイスを手動で管理するのは、不可能に近い。
3.BYODとの相性が良くない
Apple ConfiguratorはBYOD(Bring Your Own Device:私物デバイスの業務利用)に適しているとは言い切れないことも追加しておこう。企業は管理対象のデバイスを初回にApple Configuratorに接続したとき、工場出荷時の設定にリセットする必要がある。そのためBYODを推進している企業は、デバイスのリセットについて従業員からの理解を得なければならず、ハードルは高くなる。
以上のことを踏まえると、IT担当者が数百台や数千台のデバイスを管理する企業にとって、Apple Configuratorはあまり賢い選択肢ではないと考えられる。
後編は、Appleのモバイルデバイスを管理可能な、Apple Configurator以外の管理ツールのベンダーを紹介する。
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