「OTシステム」を狙った攻撃の脅威【後編】
MicrosoftやCiscoも参入する「OTセキュリティ」市場 盛り上がりの理由は?
OTシステムへの攻撃が盛んになっていることを受け、ITシステムを対象としたセキュリティベンダーがOTセキュリティ分野にも参入している。GartnerはOTセキュリティ市場をどう分析するのか。
調査会社Gartnerは、OT(制御技術)システムのセキュリティに関する報告書「Reduce Risk to Human Life by Implementing this OT Security Control Framework」を公開した。同社のリサーチ担当シニアディレクターであるワム・ボスター氏は、「OTシステムがITシステムと接続するようになれば、企業の競争力は高まるものの、新しい脅威ももたらすことになる」と警告する。
ボスター氏は一種の大規模なOTシステムとしてISS(国際宇宙ステーション)を例に挙げる。実際、2008年にはISS内のコンピュータがマルウェアに感染した。このマルウェアはオンラインゲームのアカウントのパスワードを盗み出すマルウェアで、宇宙飛行士が持っていたUSBメモリを介して感染したという。
MicrosoftやCiscoも参入 OTセキュリティ市場拡大の“本当の理由”は?
増大するOTシステムへの攻撃に対抗するため、ITシステムを対象とした製品/サービスを取り扱うセキュリティベンダーが、OTシステム向けのセキュリティベンダーの買収という方法でOTセキュリティ分野に参入している。2019年にはTenableがIndegyの買収を、Cisco SystemsがSentryoの買収をそれぞれ発表。2020年にはMicrosoftがCyberXの買収を発表した。
OTセキュリティ製品市場はまだ黎明(れいめい)期にあり、「関連社数は20~30社ほど」(ボスター氏)だ。ほとんどが設立から5~10年ほどの若い会社であり「買収対象として魅力がある」と同氏は説明する。
セキュリティベンダーがOTシステムの防御を優先事項として新しい方策に取り組む一方、OTメーカー自身も自社製品に組み込むセキュリティ機能の強化を進めている。ボスター氏によると、複数のセキュリティベンダーがOT向けの組み込み型セキュリティ製品の充実に着手している。
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