適用をためらわせる“あの理由”
Exchange Server脆弱性問題で考える「なぜパッチの適用は進まないのか」
中国の攻撃者集団による、「Exchange Server」の脆弱性悪用が明らかになった。Microsoftはパッチを公開したものの、その後も攻撃は続いているという。その背景にあるのが、パッチ適用の遅れだ。
2021年はパッチが未提供の脆弱(ぜいじゃく)性である「ゼロデイ脆弱性」を悪用した攻撃が相次いでいる。最近だと、Microsoftのメールサーバ製品「Exchange Server」の脆弱性「CVE-2021-26855」を悪用した、中国の攻撃者集団「Hafnium」による一連のゼロデイ攻撃が話題を呼んだ。
MicrosoftはHafniumの攻撃を受けて、CVE-2021-26855を修正するためのパッチ(セキュリティ更新プログラム)を2021年3月に公開した。だが企業の間でパッチの適用が進まず、パッチ公開後にもCVE-2021-26855を悪用した攻撃が続いている。
パッチが公開されても適用が進まない“あるあるの理由”
米国政府はこのほど、Hafniumの攻撃に中国政府が関与しているとの声明を発表した。セキュリティ研究者は中国以外の攻撃者集団もCVE-2021-26855を狙っているとみて、警戒を呼び掛けている。
ネットワークセキュリティベンダーのBarracuda Networksによると、Exchange Serverの脆弱性に加え、VMwareのサーバ管理ツール「vCenter Server」の脆弱性「CVE-2021-21972」についても企業の対処が欠かせない。CVE-2021-21972はコマンドのリモート実行を可能にする脆弱性だ。VMwareは2021年2月にCVE-2021-21972のパッチを公開したが、現在も攻撃者は、標的のシステムに入り込む“足掛かり”としてCVE-2021-21972を使っている。
パッチの適用は、システムを攻撃から守るための一般的な手段だ。だが特に大企業にとって簡単な作業ではないとBarracuda Networksはみる。企業はパッチをテストするためにサーバを一時停止しなければならず、業務に影響が出るからだ。それを背景に、パッチが公開されても企業は適用をためらい、脆弱性が攻撃者から標的にされ続けることになるという。
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