クラウドの「エグレス料金」を管理する方法【前編】

“クラウド破産”の真犯人? 「エグレス料金」を無視できない理由

クラウドサービスから外部へデータを移動させようとすると、高額の利用料金が掛かることがある。この主な原因は「エグレス料金」だ。

 ユーザー企業がクラウドサービスのスペックと利用料金のバランスを取れるようにするために、クラウドベンダーは複数のコスト管理ツールや機能を用意している。とはいえ注意しないと、クラウドサービスの利用にかかるコストは高額になる一方だ。そのためIT部門は、クラウドサービスのコストに影響を及ぼす要素に常に目を配る必要がある。

 クラウドサービスのコストを管理する上で見過ごしがちな重要な要素が、あるクラウドサービスから別のインフラへのデータ送信(エグレス)料金だ。クラウドサービスでデータを受け取る場合(イングレス)は料金がかからないこともある。ただしデータをクラウドサービスの外部に持ち出す際には料金がかかることが一般的だ。このエグレス料金は瞬く間に積み上がる恐れがある。

 ユーザー企業がクラウドサービスの同じリージョン(地域データセンター群)内でデータの転送をする場合、クラウドベンダーはその料金を無料にする傾向がある。データがインターネット経由でリージョン外へと移動すれば、それがリージョン間での転送か、リージョンからエッジ(データの発生拠点)にあるコンピュータへの転送かにかかわらず、データ転送料金が生じる傾向にある。

 クラウドベンダーはこうしたエグレス料金の透明性を保っている。ただしエグレス料金は高額になりがちだ。本稿はエグレス料金が高騰する仕組みを、例を交えて解説する。エグレス料金が抑えられずに増大するときには、何が起こっているのか。

クラウドサービスの「エグレス料金」が増大する仕組み

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