CIOがCEOの戦略的相棒になる6つの心構え【中編】
“生き残りに必死なCIO”が“成長を導くCIO”に生まれ変わるには
パンデミック初期に、その状況を乗り切るための「生き残りモード」に戦略を変えた企業がある。時間がたった今、CIOがすべきことは、ビジネス成長を見据えた「成長モード」への迅速な戦略変更だ。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の影響で、テレワーク移行をはじめとするIT導入が拡大。その結果、最高情報責任者(CIO)が活躍する場面が広がり、期待される役割は変わりつつある。
前編「CIOがコロナ禍で『頼れる戦略的技術アドバイザー』の地位を築くヒント」に続き、本稿はCIOが最高経営責任者(CEO)の戦略的ビジネスパートナーになるために重要な心構えを紹介する。
手順2.「生き残りモード」から「成長モード」へと迅速に切り替える
併せて読みたいお薦め記事
連載:CIOがCEOの戦略的相棒になる6つの心構え
CIO関連の注目記事
CIOは、これまでのIT投資を見直し、パンデミックを乗り越える「生き残りモード」から、将来を見据えてビジネス成長を目指す「成長モード」へと自社の戦略を変える必要がある。そのためにCIOができることは、積極的に変革を主導することだ。
コンサルティング会社Deloitte Consultingで政府公共サービス部門の最高技術責任者(CTO)を務めるスコット・バックホルツ氏は、「この機会を生かして重要なシステムや運用を見直すべきだ」と話す。バックホルツ氏は、見直しの対象として次のような例を挙げる。
- アジリティ(俊敏性)を最も必要とする領域はどこか
- 技術的負債が最も大きい領域はどこか
- クラウドサービスを使用して、ITチームが再活性化させることができるものは何か
CEOをはじめとする戦略リーダーと協力してこれらの問題に取り組み、ビジネスの洞察力を発揮し、今後の最重要事項を把握することで、「CIOは自社内での影響力を保てる」とバックホルツ氏は指摘する。
手順3.企業の理想と市場の現実とのバランスを取る
CIOは、理想と現実とのバランスを取りながら会社を軌道に乗せていく役割を持つ。ビジネスリーダーや現場のマネジャーは自身が目指すものを容易には説明できないことがある。逆に言えば、技術的に可能なことと不可能なことを把握していない場合がある。経験豊富なCIOなら、ビジネスリーダーや現場のマネジャーをこうした泥沼から救い出し、何が必要で何が可能かを理解し、導くことができる。
知的財産管理システムベンダーのAnaquaでCIOを務めるエリック・ベイリー氏は、ビジョンと現実のバランスを取るためには「細心の注意が必要だ」と語る。ビジョンを重視し過ぎると、将来性あるアイデアがいつまでたっても概念の段階から抜け出せない事態になる恐れがある。一方、過酷な現実に目を向け過ぎると、新しいアイデアが全く浮かばなくなることもあり得る。
CIOが他の経営幹部とのコミュニケーションや駆け引きの最前線に立ってバランスを取り続ければ、ビジネスはうまくいくとベイリー氏は話す。「現在のビジネスの世界で、CIOの役割は特に、自社の成功に欠かせない中核的なものになっている」(ベイリー氏)
後編は、残る3つの心構え「新たなリスクを見極める」「未来のビジネスを作る」「行動する前に許可を待たない」を紹介する。
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 世界のインサイト&ベストプラクティス
米国TechTargetの豊富な記事の中から、さまざまな業種や職種に関する動向やビジネスノウハウなどを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] クラウドネイティブ戦略ガイド:8つの主要課題と解決策を解説 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] プラットフォーム技術者のための「クラウドネイティブ」プレイブック -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] ハイブリッドクラウドでハードウェア価格高騰のリスクを回避する方法 -
製品資料
[ニュータニックス・ジャパン合同会社] AI時代に必要なインフラモダナイゼーションの考え方とは? -
製品レビュー
[Dropbox Japan株式会社] ランサムウェア対策で見直したい「復旧できるファイル基盤」とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
鹿島建設のDXを阻む「10年前のAWS」 安全性と自由度を両立したモダナイズ
-
4
「IBM i(AS/400)はクローズドなシステム」という誤解 DXに寄与する一歩
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
ITエンジニア1265人調査 生成AIを使い込むほど「人の確認」が重い理由
-
8
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
9
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
10
AIの導入効果はどう測る? DMM.comのエンジニア組織に学ぶ効果検証のノウハウ
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
3
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
8
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー