VMwareが語る買収と注力製品【後編】
伝統の「vSphere」から謎の「Aria」まで VMwareが買収前に見せる“意地”
Broadcomによる買収を前に、VMwareは「vSphere」をはじめとする主力製品の機能強化を継続するだけではなく、「VMware Aria」といったブランドの立ち上げも進めている。VMwareの主な動きを見ていこう。
VMwareは2022年8月から9月にかけて、ユーザー企業向けイベント「VMware Explore 2022」を開催した。このイベントで同社は、主力製品の機能強化に総力を挙げていることを表明した。これにより「買収完了までの準備期間に、特定の製品の開発が優先されるのではないか」というユーザー企業の不安を緩和する狙いがある。
「vSphere」など主力製品を強化 “謎”の「VMware Aria」とは?
併せて読みたいお薦め記事
連載:VMwareが語る買収と注力製品
BroadcomのVMware買収がもたらす影響
VMwareはVMware Explore 2022で、コンテナオーケストレーター「Kubernetes」関連製品群「VMware Tanzu」の新製品として、コンテナアプリケーション向け開発実行環境「VMware Tanzu Application Platform」を発表。「vSphere 8」をDPU(データ処理装置)で実行可能にすることも発表した。DPUはセキュリティを強化したり、データ処理タスクをCPUからオフロード(肩代わり)したりするのに役立つ。
Tanzuや「vRealize」「CloudHealth」の3つに分かれていたインフラ管理ソフトウェア製品群は、ブランド名を「VMware Aria」に変え、管理機能を拡充する。ハイブリッドクラウド(オンプレミスインフラとクラウドサービスの組み合わせ)やマルチクラウド(複数のクラウドサービスの組み合わせ)を横断したインフラ構築、コスト管理、クラウドアプリケーション管理を支援する機能を新たに提供する。
マルチクラウドに力を入れるVMware
「VMwareの戦略は、サーバ仮想化ソフトウェア『vSphere』やストレージ仮想化ソフトウェア『vSAN』、ネットワーク仮想化ソフトウェア『VMware NSX』という中核製品を、クラウドインフラの管理に関連する機能で強化することだ」。調査会社Gartnerでバイスプレジデントアナリストを務めるシド・ナグ氏はこう話す。
VMwareは、さまざまなインフラで同社製品を利用可能にすることで、既存ユーザー企業をつなぎ留めようとしているとナグ氏はみる。VMware Ariaは、VMware製品で構築したかどうかにかかわらず、さまざまな仮想インフラを管理できる。コンテナオーケストレーター「Kubernetes」の管理ソフトウェア「Tanzu Mission Control」によって「VMwareはマルチクラウド管理市場に本格参入することも考えている」と同氏は見解を述べる。
Broadcomは、2023年の会計年度末(2023年10月)までにVMwareの買収を完了させる考えだ。ラグラム氏は「当社のビジネスと製品ポートフォリオの深さや広さを理解してもらえるように、Broadcomの担当部署と対話している」と話す。
Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外企業のIT製品導入事例や業種別のIT活用トレンドを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly発 世界に学ぶIT導入・活用術
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[サイボウズ株式会社] DXに必要な「Dスキル」「Xスキル」を持った人材を育成するには? -
市場調査・トレンド
[サイボウズ株式会社] データで見る、DXが「順調に進む企業」と「つまずく企業」の違い -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 賛否が割れがちな「Notesからの移行」 新環境への移行を納得してもらうには? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] 農林中金に学ぶ内製開発 処理効率を約2倍に高めAI活用も加速させた方法とは? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] NTTグループのデジタル変革術、17万人が利用する決裁プロセス刷新の全貌
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
4
サーバ約70台をAWSへ ヤナセが移行前にやった「通信要件の可視化」
-
5
脱VMwareの真実:データセンター大手がNutanixを選んだ「コスト以上の理由」
-
6
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
9
AIインフラの理想形? 「5層のケーキ」を垂直統合するための近道とは
-
10
多品種小ロットの「手書き・配合ミス」を克服 キャニオンスパイスの食品工場DX
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
4
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
-
9
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
10
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー