Broadcomによる買収手続きは「順調だ」とVMwareのCEOは話す。ユーザー企業の不安を軽減させるために、VMwareは買収によるメリットを伝え続けている。どのようなメリットなのか。
半導体ベンダーのBroadcomによるVMwareの買収手続きは順調に進んでいる――。VMwareのCEOラグー・ラグラム氏はこう説明する。
VMwareは2022年8月から9月にかけて、米国のサンフランシスコでユーザー企業向けイベント「VMware Explore 2022」を開催した。その囲み取材で、ラグラム氏は世界のメディアに次のように語った。「買収が発表されてから、VMwareは自社の製品戦略を顧客に説明することに取り組んできた。買収に対するVMwareのユーザー企業の不安は和らぎつつある」
BroadcomはVMwareの買収を通して、「VMware製品群を構築して成長させる」と説明してきた。「ユーザー企業はVMwareの買収手続きを通して、Broadcomの説明の意味を理解する」とラグラム氏は話す。
VMwareのユーザーコミュニティー事業である「VMware User Group」部門のエグゼクティブディレクターを務めるブラッド・トンプキンス氏は、「当社は今後もユーザーグループと対話を深める」と説明する。トンプキンス氏によると、同社はユーザーコミュニティーのメンバーに、買収がどのような影響をもたらすか伝え、話し合いを続ける。
「Broadcomによる買収は当社に選択肢をもたらす」とトンプキンス氏は話す。同氏によると、VMwareは今後Broadcomのソフトウェア部門として存続し、既存の戦略を補完するための製品やサービスを生み出す。「当社のユーザー企業は、今後当社が提供する製品やサービスの詳細と、買収後に得られるメリットを特に知りたいと考えている」(同氏)
トンプキンス氏は「一社でハードウェアとソフトウェアの双方を提供できるようになる」と、Broadcomによる買収がVMwareにもたらす効果に期待を寄せる。買収の結果として、新機能が生まれたり、商品開発が効率化できたりする可能性があると同氏は説明する。
VMwareはBroadcomによる買収が明らかになって以降、従業員の懸念を解消するための努力を続けていると、ラグラム氏は説明する。「当社の従業員は、今後のロードマップを把握している」と同氏は強調。VMwareは従業員と継続的にコミュニケーションを取り、常に全員が最新情報を把握できるようにしているという。「従業員は多かれ少なかれ、手持ちの仕事に集中している」(同氏)
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