「Kubernetes」インフラ比較 VMかベアメタルか【前編】
仮想マシン(VM)とベアメタルサーバの基本的な違いは? Kubernetes視点で比較
「Kubernetes」のインフラに適しているのは、VMとベアメタルサーバのどちらなのか。オーバーヘッドやリソース管理など、両者の基本的な違いを整理する。
コンテナオーケストレーションツールの「Kubernetes」を利用してコンテナを運用する際は、そのインフラを決める必要がある。代表的な選択肢は仮想マシン(VM)とベアメタルサーバ(物理サーバ)だ。
万能のインフラはない。コンテナのインフラとして何が適切なのかは、コンテナで稼働させるアプリケーションの利用規模に加えて、確保可能なCPUやメモリなどのリソース、コストといった要件によって異なる。本連載はコンテナのインフラとしての、VMとベアメタルサーバそれぞれの長所と短所を探る。
いまさら聞けないVMとベアメタルの「基本的な違い」
VMとベアメタルサーバの大きな違いは、ハイパーバイザーのオーバーヘッド(余分な処理負荷)の有無だ。コンテナをベアメタルサーバで稼働させると、IT管理者は全てのリソースをコンテナに割り当てることができる。ネットワークを用いたデータ転送やストレージの読み取り・書き込みの操作も、ベアメタルサーバが直接処理する。VMを利用する場合に生じる、ハイパーバイザーのオーバーヘッドは発生しない。
ベアメタルサーバにこのようなメリットがあるとしても、VMが選択肢から外れるとは限らない。仮想化ベンダーは長い年月をかけて、ハイパーバイザーを改良してきた。最新のハイパーバイザーは、オーバーヘッドを大幅に低減させている。VMのデプロイ(利用可能な状態にすること)のしやすさや拡張性の高さを考慮すると、ハイパーバイザーの利用で生じるわずかなオーバーヘッドは気にならない可能性がある。
VMでKubernetesを運用すると、複数の規模の「ノード」(コンテナを管理する最小単位である「ポッド」をホストするサーバ)が構築しやすくなる。ハイパーバイザーが、リソースを適切な状態に管理する。ベアメタルサーバでKubernetesを運用する場合、実行中のポッドは、ベアメタルサーバの豊富なリソースを利用できる。ベアメタルサーバのKubernetesで全てのコンテナを運用する場合、ポッド単位での詳細なリソース制御がしやすくなる。
中編は、主にVMでKubernetesを運用する際のメリットと課題を整理する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
5
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
6
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
7
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
8
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
9
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
10
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー