「HCI」×「Kubernetes」の主要製品【第1回】
「コンテナ」の良さとは? 「HCI」で「Kubernetes」を動かす意味は?
ベンダーは「HCI」(ハイパーコンバージドインフラ)でコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を利用しやすくする取り組みを活発化させている。HCIとKubernetesにどのような可能性を見込んでいるのか。
「HCI」(ハイパーコンバージドインフラ)でコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を利用するための取り組みをベンダー各社が進めている。本連載はVMware、Cisco Systems、Nutanix、Red Hat、Google、NetApp、Hewlett Packard Enterprise(HPE)、Dell Technologiesといったベンダーの取り組みを紹介する。HCIとKubernetesの組み合わせにより、企業のIT部門はどのようなメリットを享受できるのだろうか。
HCIは、さまざまなアプリケーションを運用するためのインフラとして利用が広がっている。従来の3層型(サーバ、ストレージ、ネットワークが独立した構成)インフラよりも導入と運用管理が容易で、総所有コストを抑えやすい利点がある。
そもそもなぜ「コンテナ」なのか 「HCIでKubernetes」の意味とは
こうした動きとは別に、クラウドサービスでの稼働を前提とした「クラウドネイティブ」なものにアプリケーションの作りを変える動きも目立っている。仮想マシンではなく、コンテナでアプリケーションを運用することがその一例だ。コンテナは仮想マシンと比べてアプリケーションを別のインフラに移行させる際の移植性やスケーラビリティ(拡張性)が高く、仮想マシンほど多くのリソースを必要としない。
アプリケーションの開発とデプロイ(配備)のスピードを上げる上で、コンテナは効果的だ。コンテナは可搬性が高く、オンプレミスのインフラとクラウドサービス間でのスケーリングがしやすい利点もある。仮想マシンの場合は仮想マシンごとにゲストOSを必要とするのに対し、コンテナの場合はOSを共有するため個々のコンテナはOSを含まない。こうした構造上の違いによって、ファイルサイズは仮想マシンよりもコンテナの方がかなり小さくなり、アプリケーションの可搬性が高まる。
コンテナを利用する企業の間では、Kubernetesを使用してコンテナの実行やリソースの割り当てを管理する動きが広がっている。Kubernetesはコンテナオーケストレーションツールとして一般的に使われ、デファクトスタンダードの地位を獲得した。ただしKubernetesは構築と運用に高度な専門知識を必要とする複雑なツールである点には注意する必要がある。さらに問題を複雑にするのは、コンテナを採用する企業は一般的に仮想マシンを継続して利用していることだ。コンテナと仮想マシンが混在すれば、運用は一段と複雑になる。
Kubernetesの構築や運用の機能をうまく取り入れたHCIを導入すれば、こうした複雑さを解消しやすくなる。これまではHCIでコンテナを運用するのは必ずしも簡単ではなかった。ベンダー各社はHCIでコンテナを運用するための取り組みを強化しており、こうした状況は変わりつつある。第2回以降は、Kubernetesのインフラとしての使用を想定したHCIやその関連製品を紹介する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[日本オラクル株式会社] ピンチをチャンスに変えたEPR製品は? 先行企業の導入事例3選 -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] 無自覚なリスク 秘伝Excelファイルが監査の壁、不正・ミスの温床となる理由 -
製品資料
[日本オラクル株式会社] 戦略的経理の第一歩 失敗のない「脱Excel」を実現する秘訣とは? -
技術文書・技術解説
[日本オラクル株式会社] いまさら聞けないオンプレERPとクラウドERPの違い 最適な製品をどう見極める? -
事例
[株式会社ビザスク] 連結売上高が約2倍に成長、富士フイルムが実践した新規事業創出の戦略とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
慶應義塾が「Notion」を選んだ理由 AI導入の盲点になる“情報のサイロ化”
-
4
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
5
エンジニアの生産性はどう測る? マネジメントに不可欠な可視化の実現方法とは
-
6
「ノートPC派」は損をしている? Dellと考える“自作PC”のメリット
-
7
「IoT通信環境の構築・運用」に関するアンケート
-
8
大阪証券取引所がHiRDBで実現した「世界トップレベルの応答速度」を誇る新売買システム
-
9
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
10
ただなのに「12時間以内の復旧」も要求 無償OSSに商用レベルを求める企業の末路
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
3
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
4
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
5
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
6
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
7
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
8
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
9
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー