ChatGPTの「リスク」を警戒する経営者【後編】
「ジェネレーティブAI」(生成AI)はチャンスなのか、リスクなのか?
生成AIは業界や業種の壁を越えて、企業に価値を生成する。長期的にはビジネスのプロセスを変革する可能性を秘めているが、リスクを理解しなければサービスの内容や株価に悪影響を与えかねない。
人工知能(AI)技術でテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)および生成AIを活用したツールは、企業の価値を高める機会を提供する。生成AIを活用したツールの代表例としては、OpenAIが開発したAIチャットbot「ChatGPT」がある。ChatGPTは対話以外にも、ソースコードを自動生成し、アプリケーションを作成することが可能だ。
米国の経営学誌『Harvard Business Review』の記事は、生成AIが従来の業界や業種の壁を越えて情報をつなげることができると述べている。業界や業種の枠や、個人のプログラミング能力にとらわれずに、アプリケーションやドキュメントを出力することが期待できる。他にはどのような成果が期待できるのか。
「生成AI」の理解で明暗分かれる企業
併せて読みたいお薦め記事
連載:ChatGPTの「リスク」を警戒する経営者
顕在化し始めているChatGPTのリスク
生成AIを活用したチャットbotから期待する回答を得るには、エンドユーザーに複雑なプロンプト(応答を得るための質問)が求められるケースが目立つ。しかし技術が発展すれば、生成AIは簡単なプロンプトでも、期待する回答やアプリケーションを生成するようになると考えられる。
Harvard Business Reviewの記事は生成AI技術を利用したツールの展望について、次のように述べている。「エンドユーザーが入力した簡単なプロンプトやコマンドを基にサービスが提供されるようになる」
調査会社Gartnerによれば、ユーザー企業は生成AIをメディアコンテンツの改善やソースコード生成に使い、付加価値を生み出し始めている。生成AIは今後、人間や機械を補強したり、ビジネスやITのプロセスを自律的に実行したりする可能性がある。
「生成AIを使って新製品やビジネスの変革を試みるCEOや最高情報責任者(CIO)は、収益を拡大するチャンスを手にするだろう」。Gartnerのディスティングイッシュトバイスプレジデントアナリストのフランシス・カラモウシ氏はそう述べる。生成AIの活用は、インフレーション(継続的な物価上昇)や人手不足、景気悪化の影響を軽減する可能性もある。
一方で、生成AIが長期にわたって及ぼす影響を正しく理解できない企業は、事業の強みを失いかねない。ユーザー数の減少や、株価の下落などのリスクがあるとGartnerは警告する。
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