ChatGPTの台頭で「ジェネレーティブAI」(生成AI)への投資熱が高まっている。その現状や、実際に運用するフェーズに移行する企業が検討すべき点とは。
人工知能(AI)技術でテキストや画像などを自動生成する「ジェネレーティブAI」(生成AI)への関心が高まる中で、調査会社Gartnerは、同社主催のウェビナーに参加したユーザー企業の経営幹部2544人を対象に、生成AIに関してアンケートを取った。
その結果、OpenAIの開発したAIチャットbot「ChatGPT」の名が知れ渡るようになったことからAI分野への投資を増やしていると答えた経営幹部は、45%だった。具体的にはどのような状況なのか。
Gartnerのアンケート調査では、自社で生成AIの使用について調査していると答えた経営幹部は70%、生成AIの試験運用や、既に運用していると答えた経営幹部は19%だった。AIはメリットがリスクを上回ると答えた経営幹部は68%で、逆にリスクがメリットを上回ると答えた経営幹部は5%だった。
このように生成AIへの企業の期待が集まる状況だが、投資が進むにつれ、経営層が注目するポイントは変わる可能性がある。
テクノロジーは、登場初期は熱狂的に受け入れられても、次第にリスクや実装上の問題を緻密に分析されるようになるのが通例だ。Gartnerのディスティングイッシュトバイスプレジデントアナリストのフランシス・カラモウシ氏は次のように語る。「生成AIを開発、展開し始めると、信頼性やリスク、セキュリティ、プライバシー、倫理などの問題に直面する可能性がある」
中編は将来のリスクだけではなく、現時点でChatGPTが企業に与えた悪影響に触れる。
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