業務監視ツールとAI技術を巡る法規制【第3回】

マイクロマネジメントで「従業員がつぶれる」前に考えるべきAI問題

英国ではコロナ禍をきっかけに業務監視ツールが普及したことで、業務監視ツールの性能を強化する「AI技術」の適正利用に向けた議論が進みつつある。労働者の権利保護という観点で、英国で特に問題視されているのはどの部分か。

 英国で業務監視ツールが普及するきっかけになったのは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)だった。英国IT専門職の労働組合Prospectが2022年2月に公開した調査データによれば、英国では5社に1社の割合で、業務監視ツールを既に導入しているか、パンデミックをきっかけに使用すると回答していた。

 この状況を受け、英国労働組合会議(TUC:Trades Union Congress)は2022年2月に調査資料を公開し、次のように警告した。「従業員を保護するための規制を強化しなければ、業務に押し入ってくる監視ツールとAI(人工知能)技術は『制御不能に陥る』可能性がある」。英国では業務監視ツールとAI技術を巡る法規制について、どのような議論が進んでいるのか。

AI技術のリスクに対して規制は必要か否か

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