「データセキュリティ」は誰の問題か【第2回】

データが必要だからこそ「データを捨てるべき」なのはなぜか?

「データ活用が重要だ」という認識が広がり、企業が保有するデータの多様化や容量増大が進んでいる。ただし企業は、本当に必要なデータとは何かを考えた方がよい。その検討を進める際のポイントは。

 「あなたの会社はデータをたくさん持ち過ぎていませんか」――このような質問をすると、ほとんどの企業の担当者は「そんなことはありません。『データが少ない』と指摘を受けたくらいです」と答える。データの重要性がアピールされている時代だからか、企業は自社には十分なデータがない、もっとデータを蓄積していかなければならないと考えがちだ。だがそうした意識は、実態とは異なっている可能性がある。

 Veritas Technologiesの調査「The Vulnerability Lag」によると、企業は保有するデータのうち、平均で50%のデータを「無駄だ」とあらかじめ認識しているのに保存し続けている。価値があるのかないのか分からないまま保有しているデータは平均で35%に上る。確実に価値があることが明らかなデータは、平均で15%程度に過ぎないという結果になった(注1)。

※注1:Veritas Technologiesからの委託で、市場調査会社Vanson Bourneが2021年6月~8月に調査を実施。米国、欧州、アジア太平洋で計2050人の上級IT意思決定者を対象にした。日本からは100人が回答。

データを「ためる」より「捨てる」べきか?

 価値がないことが分かっているデータをなぜ保有し続けるのかと、不思議に思う人もいるだろう。背景には、企業が陥りがちな“ある考え方”がある。

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