データ保護の仕組みをクラウドサービス形式で提供するのが「DPaaS」(サービスとしてのデータ保護:Data Protection as a Service)だ。DPaaSを利用すると、企業はデータの一連の運用をクラウドインフラで実施し、簡単な操作だけでデータ保護の各種の機能を利用できるため、効率よくデータ保護の能力を高められる可能性がある。DPaaSを利用するメリットや、既存の業務にうまく取り入れる方法を紹介しよう。
業務では大量のデータが発生し、そのデータからはさまざまな知見が得られる。データの損失を防ぎ、必要に応じてデータを活用できる状態にする必要性は、企業規模の大小に関係なく高まっている。
アプリケーションごとに異なるデータ保護の方法を採用するよりも、データ保護に関連する作業を1つに集約する方が合理的だ。DPaaSは、データ保護に関連するさまざまな機能を提供する。例えば下記のような機能がある。
企業はEU(欧州連合)の「一般データ保護規則」(GDPR)や英国の「データ保護法」をはじめ、各種のデータ保護規制に対処しなければならない。DPaaSがデータ保護の各種規制を順守するための機能やサービスを備えている場合、監査やコンプライアンス(法令順守)の点でそのDPaaSを利用することは適切だと言える。データ保護の運用を一元化すれば、企業は自社のデータ保護に関する取り組みを説明しやすくなる。
DPaaSの利用を検討する際は、オンプレミスのストレージとDPaaSを併用することも選択肢になる。ミッションクリティカルなシステムの場合は、データ保護にオンプレミスのストレージを使用することが珍しくない。オンプレミスのストレージによるデータ保護と、DPaaSのハイブリッド構成からスタートすれば、DPaaSを中心としたデータ保護への投資を全面的に拡大すべきかどうか、適切に判断できるようになる。
企業がDPaaSへの投資利益率(ROI)を最大限に高めるには、次の事項を検討するとよい。
ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)などによる攻撃によって生じる重要なデータの損失は、自社の評判を落とすだけでなく、ビジネスの継続を左右する深刻な問題になる。DPaaSはデータ保護とビジネスの継続を、迅速に構築するための有効な選択肢になるだろう。
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