仮想デスクトップの基礎知識【後編】
「Hyper-V」で学ぶ仮想デスクトップの仕組み リソースの割り当てはどうやる?
IT部門は仮想デスクトップ(仮想PC画面)を利用することで、さまざまなメリットを得られる。仮想デスクトップを動かす土台となるハイパーバイザーの役割を理解し、Hyper-Vを通じて仮想デスクトップ操作を体験しよう。
仮想デスクトップは仮想マシン(VM)で動作するデスクトップ環境であり、このVMを動作させるためにはハイパーバイザーが必要となる。Microsoftのハイパーバイザー「Hyper-V」を例に、どのように仮想デスクトップを操作するのか学んでいこう。ハイパーバイザーの種類についても解説する。
Hyper-Vでどのように仮想デスクトップを管理するのか
併せて読みたいお薦め記事
連載:仮想デスクトップの基礎知識
併せて読みたいお薦め記事
本当に使えるVDI
ハイパーバイザーには大きく分けて、「タイプ1ハイパーバイザー」と「タイプ2ハイパーバイザー」の2種類がある。
タイプ1ハイパーバイザーはホストOSを介さず、物理サーバで直接稼働する。「ベアメタルハイパーバイザー」とも呼ばれる。代表的なタイプ1ハイパーバイザーは次の通り。
- VMwareの「VMware ESXi」
- MicrosoftのHyper-V
- オープンソースの「KVM」(Kernel-based Virtual Machine)
タイプ2ハイパーバイザーは物理サーバのホストOSで稼働する。「ホスト型ハイパーバイザー」とも呼ばれる。代表的なタイプ2ハイパーバイザーは次の通り。
- Oracleの「Oracle VirtualBox」
- Parallelsの「Parallels Desktop」
- VMwareの「VMware Fusion」
MicrosoftのHyper-Vを通じて、仮想デスクトップの仕組みを深く理解できる。「Windows 10」と「Windows 11」の一部のエディションでは、以下の手順でHyper-Vを有効化できる。
- コントロールパネルの「プログラムと機能」を開く
- 「Windowsの機能の有効化または無効化」を開き、「Virtual Machine Platform」と「Windows ハイパーバイザープラットフォーム」のチェックボックスにチェックを入れる(図1)
- PCを再起動する
- 再起動後、「Hyper-Vマネージャー」を検索して開く
図2は、PCで開いたHyper-Vマネージャー画面で、複数のVMを一覧表示している。「クイック作成」をクリックすると、新しいVMを作成するウィザードが起動する。ウィザードでは、VMに割り当てるリソースを指定する。割り当てたリソースの分だけ、ホストOSが利用できるリソースは減少する。例えば、ホストOSに10GBのメモリがある場合、VMに4GBを割り当てると、ホストOSが使用できるメモリは6GBとなる。
割り当てたCPUやメモリ、ネットワークリソースはVMが実行中にのみ消費される。このため、ホストOSが使用できるメモリが6GBという状況でも、4GBのメモリを割り当てるVMを複数作成して停止しておくことができる。ただし、ディスク容量に関しては異なる。VMにストレージを割り当てた場合、VMが停止している間もディスク容量を消費する。これは、VMファイルがディスク上に継続して存在するためだ。多数のVMを作成したい場合は、各VMに割り当てるメモリ量を減らす必要がある(図3)。
IT部門の担当者は管理ウィンドウからVMに対して、起動や停止などの基本的な操作に加えて以下のような操作が可能だ。
- チェックポイントの作成と復元
- ホストOSのディスク上にVMのチェックポイントを作成し、保存できる。
- チェックポイントが存在する場合、VM起動時に保存したチェックポイントに戻るか、シャットダウン時点から再開するかのポップアップウィンドウが表示される(図4)
- 仮想ネットワークの構築と管理
- 仮想ネットワークを作成し管理することで、仮想ネットワーク内のVM間通信や物理ネットワークとの接続が可能になる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国Informa TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
4
本当に安いPCで十分か? “すぐ重くなる”を防ぐノートPC選びの絶対条件
-
5
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
6
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
7
Claudeの不可視透かしに批判殺到 著作権消失や誤判定に潜む企業リスク
-
8
レガシー基幹システムをSAPに統合 山善が突き止めた「標準化と個別最適」の境界線
-
9
AI完全自律化はわずか9% 日本は「進化に追い付けない経営陣」が足かせに
-
10
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー