BroadcomはVMwareを買収してから、EUC事業を投資会社KKRに売却することにした。これに伴い、VDI製品「Horizon」のライセンス提供はどうなるのか。
半導体ベンダーのBroadcomは2023年11月にVMwareの買収を完了してから、VMwareのエンドユーザーコンピューティング(EUC)部門を売却する意向であることを発表した。EUC事業には、VDI(仮想デスクトップインフラ)製品の「VMware Horizon」(以下、Horizon)が含まれる。2024年2月に、BroadcomがEUC部門を投資会社KKRに売却することが分かり、2024年4月にはEUC部門がKKR傘下の事業会社Omnissaとして再出発することが明らかになった。
この体制変更は、Horizonとサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere」(以下、vSphere)のライセンスに関して幾つかの疑問を生じさせることになった。ライセンスの提供が今後どうなるのかを整理する。
EUC部門がBroadcomの事業から分割になることが分かったとき、筆者の疑問の一つになったのは、Horizonの期限付きライセンスやサブスクリプションライセンスに含まれるvSphereのライセンスに関するものだった。
VMwareがvSphereを扱う企業とHorizonを扱う企業に分かれると、ライセンスにどのような影響があるのか。BroadcomがvSphereを値上げしようとしていると考えられているだけに、この疑問は切実だ。
Omnissaの発表によれば、OmnissaとBroadcomはリセラー契約を結んでいる。この契約を基に、OmnissaはHorizonのSaaS(Software as a Service)と、Horizonを期限付きで買い切る「Horizon Term」の“統合提供バージョン”(combined offering)を販売する。この製品は従来のVMware製品と同じではないが、得られる効果は同様だ。Omnissaは1年、3年、5年の3種類のライセンスで提供する。統合提供バージョンのライセンスを購入すれば、以下の製品も利用できる。
次回は統合エンドポイント管理ツール「VMware Workspace ONE」(以下、Workspace ONE)について取り上げる。
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