『【令和8年度】 いちばんやさしい 基本情報技術者』出張版
【基本情報技術者試験】指紋や顔で本人確認する「バイオメトリクス認証」の安全性と弱点
ITの基礎理論から経営・マネジメントまで幅広い知識が問われる国家資格「基本情報技術者試験」。IT担当者が直面しやすいテーマを取り上げ、図解を交えながら実践的な知識を解説します。今回は、物理的セキュリティ対策として、「バイオメトリクス認証」や「2要素認証」の仕組みについて取り上げます。
「基本情報技術者試験」は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施し、経済産業省が認定する国家試験です。「ITエンジニアの登竜門」として知られていますが、ITの基礎だけではなく、プロジェクトマネジメントや経営戦略、関連法規、会計など、ITをビジネスに活用するための幅広い知識が問われるのが特徴です。そのため、エンジニアのみならず、企業のIT担当者やDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関わるビジネスパーソンにとっても、実務に直結する知識を体系的に学べる資格として重要視されています。
本記事はSBクリエイティブ刊『【令和8年度】 いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集』(高橋 京介 著)から、IT担当者が日々の業務で直面しやすい重要テーマをピックアップし、図解を交えながら解説します。今回は、物理的セキュリティ対策として、「バイオメトリクス認証」や「2要素認証」の仕組みについて取り上げます。
物理的セキュリティ対策
物理的セキュリティ対策とは、災害や、破壊、妨害行為への対策です。基本情報技術者試験では、サーバ室などへの入退館管理のための「バイオメトリクス認証」がよく出題されています。
バイオメトリクス認証
バイオメトリクス認証とは、身体的特徴や行動的特徴による認証です。Bio(バイオ)は「生物」、Metrics(メトリクス)は「測定」という意味です。
身体的特徴の例としては、指紋や虹彩(目の瞳孔よりも外側の丸い部分)、網膜、静脈パターン、声紋、顔などがあります。また、行動的特徴の例としては、筆跡や歩き方などがあります。
筆跡
筆跡とは、ペンなどで紙に直接書かれた文字ですが、注意したいのは、筆跡の画像を使って認証するわけではない点です。文字を書くときの速度や筆圧から特徴を抽出して認証を行います。
バイオメトリクス認証とパスワード認証
最新のスマートフォンの中には、指紋認証や顔認証といった、バイオメトリクス認証機能を搭載した機種もありますが、現時点では認証機能の精度が100%ではないため、現在市販されている多くの機種では、バイオメトリクス認証と従来のパスワード(パスコード)認証を組み合わせています。パスワード認証も用意しておけば、万が一、本人のバイオメトリクス認証に失敗した場合でも、パスワードを入力することで、認証を行うことができます。
便利さと安全さのバランスが大事
バイオメトリクス認証において、システムが間違って本人を拒否する確率のことを「本人拒否率」といいます。この確率が低いほど便利なシステムであるといえます。反対に、間違って他人を受け入れる確率のことを「他人受入率」といいます。この確率が低いほど安全なシステムであるといえます。
これらの2つはトレードオフの関係にあります。便利なシステムを目指して本人拒否率を低く設定すると、他人受入率は高くなってしまいます。一方、安全なシステムを目指して他人受入率を低く設定すると、本人拒否率が高くなります。
つまり、便利さと安全さのバランスを考えて設定を行う必要があります。
2要素認証
2要素認証とは「記憶」「所有物」「生体情報」の3つの要素のうちの2つを使って本人確認をする認証方式です。
例えば、銀行のATMでは、キャッシュカード(所有物)と暗証番号(記憶)を用いた2S要素認証が使われています。
※この記事はSBクリエイティブ刊『【令和8年度】 いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集』から、アイティメディアが出版社の許可を得て一部加筆編集の上、転載したものです(無断転載禁止)。
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