SFA導入で年間1920時間削減
東京海上日動ベターライフサービスはExcel文化をどう脱却した?
東京海上日動ベターライフサービスは、顧客情報のExcel管理や転記作業、情報の散在といった課題を解決するために、ジーニーの「GENIEE SFA/CRM」を導入した。サービスの定着をどのように進めたのか。
顧客情報を、Microsoft Excel(以下、Excel)やチャット、複数のシステムで管理した結果、必要な情報を探すだけで最大30分かかる――。東京海上日動ベターライフサービスでは、こうした情報の分散と属人化が営業担当者の負担になっていた。
同社は営業管理ツール「GENIEE SFA/CRM」を導入し、顧客情報や施設の空室状況などを一元管理した。情報検索にかかる時間を15~30分から30秒に短縮するなど、部署全体で年間約1920時間の業務時間を削減したという。
GENIEE SFA/CRMを提供するジーニーが2026年9月16日に導入事例を公開した。同社はなぜExcelによる管理から脱却し、どのように新しいシステムを現場へ定着させたのか。
Excel管理を脱却できた理由は
東京海上日動ベターライフサービスは、介護付有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の運営などを手掛ける。同社の「ご入居相談部」では実働8人の営業担当者が、問い合わせへの初期対応から入居までを支援している。
従来、顧客情報は主にExcelで管理していた。電話や施設見学で得た情報はExcelに手入力する一方、Webサイトからの資料請求などは別の顧客管理システムに蓄積しており、二重管理が発生していた。
社内チャットでやりとりした顧客情報を、別のExcelシートに転記するという作業も存在した。顧客情報が複数の場所に散在し、営業担当者が入力や転記といった付随業務に時間を取られていたという。
さらに問題だったのが、Excelの入力ルールやフォーマットの属人化だ。
ご入居相談部の西田雅美氏によると、担当者ごとに入力内容の粒度や書き方が異なるほか、使いやすいようにExcelの表が独自に変更されることもあった。その結果、月末に集計する際に項目がそろわず、正確な数字をまとめるための作業が増えていたという。
過去の顧客対応を確認する場合も、複数のExcelファイルやチャット履歴を探す必要があり、1つの情報を見つけるために15~30分かかることがあったという。こうした状況に加え、利用していた別のシステムのサポート終了が決まったことから、本格的なSFA(営業支援システム)の導入に踏み切った。
3製品を比較、「画面の見やすさ」が決め手に
東京海上日動ベターライフサービスは、新システムの選定において3社の製品を比較した。同社が重視したのは、営業担当者が日常的に利用できる「画面の見やすさ」だった。
西田氏によると、他社製品にはExcelの表に近い画面構成のものもあり、必要な情報を直感的に把握しにくいと感じたという。一方GENIEE SFA/CRMは、トップ画面のダッシュボードにグラフなどを表示でき、システムに不慣れな従業員でも状況を把握しやすいと判断した。営業担当者が外出先から情報を確認、入力できるモバイルアプリケーションに対応していることも選定理由になった。
加えて、試用期間や導入初期から、ジーニーが既存システムとのデータ連携方法などを提案したことも評価したという。
導入決定から稼働まで約1年、セキュリティ審査が壁に
製品を決めても、すぐに利用を開始できたわけではない。導入決定から本格稼働までは約1年を要した。その理由の1つが、社内のセキュリティ審査だった。クラウドサービスで個人情報を扱うため、多数の項目からなるチェックシートを基に安全性を確認する必要があったという。
稼働できた後に、別の課題も浮上した。長年Excelを利用してきた営業担当者に、新しいシステムを定着させるための取り組みだ。そこで同社は、定例会議で操作方法を説明するだけではなく、担当者へのマンツーマンのレクチャーを数カ月にわたって実施した。
その際は単に操作手順を伝えるのではなく、データを入力すれば集計やグラフ作成を自動化できることや、ダッシュボードから案件数を確認できることなど、「新しいシステムを利用すると自身の業務がどのように変わるか」を説明した。
西田氏によると、現在では「これがないと仕事が回らない」と言われるほど利用が定着しているという。
情報検索は最大30分から30秒、年間1920時間削減
システム導入後は、散在していた顧客情報をGENIEE SFA/CRMに集約した。顧客情報と各施設の空室状況を、ひも付けて管理できるようにした。その結果、それまで15~30分かかることがあった顧客情報の検索は約30秒に短縮した。
契約書を作るための準備書類の作成時間も約30分から10分以内になった。月末の売上件数や成約率などの集計、グラフ作成についても、従来は2~3時間かかっていたが、ダッシュボードへの自動反映によって30分以内に短縮したという。
こうした作業時間の削減を積み重ねた結果、ご入居相談部全体では年間約1920時間の業務時間を削減した。
次は「入力作業」そのものを減らす
同社は今後、モバイルアプリケーションの音声入力機能を活用する予定だ。営業担当者が顧客とのやりとりをスマートフォンに話すことで、商談履歴としてシステムに記録できるようにする。キーボードやスマートフォンからの入力作業を減らし、現場の負担をさらに軽減する狙いだ。
将来的には、蓄積した顧客の見込み度などを基に対象者を絞ってメールを配信するなど、MA(マーケティングオートメーション)ツールとの連携も検討している。
本稿は、ジーニーが2026年9月16日に公開した年間約1,920時間削減。Excelからの脱却で情報の属人化を解消し、本来の顧客対応へ集中と年間約1,920時間削減!脱Excelで情報の属人化を解消し、本来の顧客対応へ集中を基に作成しました。
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