エイチ・ツー・オー リテイリングの決断

「年1回の外部診断」が限界に 大手小売が脆弱性管理を内製化・一元化した方法

インフラが複雑化する中、年1回の外部委託による脆弱性診断だけでは脅威を防ぎ切れない。膨大な内部資産に潜む死角をふさぐために、脆弱性管理を内製化したエイチ・ツー・オー リテイリングの事例を紹介する。

 オンプレミスサーバからマルチクラウドまで、企業のITインフラはますます複雑化している。それに伴って、外部公開用のシステムだけではなく、社内システムを含めた全てのIT資産のセキュリティリスクをいかにリアルタイムで把握するかが、情報システム部門の課題となっている。

 従来のように「主に外部向けのシステムを対象に、年1回の脆弱(ぜいじゃく)性診断を専門業者に委託する」運用は、脅威が急速に変化する現代では限界が見え始めた。大量のIPアドレスを抱える内部システムの診断も外部に委託すれば、膨大な費用と手間がかかってしまうからだ。

 関西を代表する小売グループであるエイチ・ツー・オー リテイリングは、この課題に直面した際にある決断を下した。外部アタックサーフェス(攻撃対象領域)の管理からクラウドインフラのセキュリティ構成評価までの脆弱性管理プロセス全体を内製化し、単一のシステムで一元管理することだった。

脆弱性管理を「内製化」する決断

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