属人化させないメール運用
シャトレーゼを悩ませる偽メール 混乱なしでBIMI導入とDMARC強化を実現した方法
シャトレーゼの社内で確認された人事や給与を装う偽メール。1000万通超の配信システムでDMARC強化とBIMI導入に挑むものの、DMARC解析の難解さが壁になった。社内混乱を回避して成功させた方法とは。
大手菓子メーカーのシャトレーゼは、月間1000万通を超えるメールを顧客や社内向けに配信している。その裏では、人事や給与関連を装う巧妙ななりすましメールの届くセキュリティ上の脅威に直面していた。同時に販促部門からは、受信メールに企業ロゴを表示させる認証技術「BIMI」導入の要請があった。BIMIの適用には、送信ドメイン認証技術「DMARC」(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)のポリシーを厳格化する必要がある。しかし、複数の送信元が混在する中で、複雑なDMARCレポートを読み解き、正規のシステムを正確に特定することは運用担当者にとって極めて困難だった。
この課題を解決するため、シャトレーゼはリンクが提供するメール診断ツール「ベアメール 迷惑メールスコアリング」を導入した。送信元の可視化機能と専門家による継続的な支援体制を活用し、DMARCポリシーを隔離水準まで引き上げることに成功。認証失敗となった不審なメールを従来の3分の1以下に削減し、BIMIによるロゴ表示を実現した。
大規模な配信システムで、シャトレーゼはいかにして社内の混乱を招かずに厳格なメールセキュリティ方針を適用したのか。
月間1000万通に潜むなりすましリスクとBIMI導入の障壁
シャトレーゼは、国内外で店舗を展開する菓子メーカーとして、顧客向けの販促メールや社内案内など、月間1000万通を超える規模のメールを自社ドメインから送信している。大規模な配信システムを運用する中で、同社は自社ドメインを装ったなりすましメールが社内で確認されるという深刻なセキュリティ問題に直面した。存在しないメールアドレスから、人事情報や給与関連の連絡を装ってURLのクリックを促す巧妙な偽メールが従業員宛てに届く事態も発生した。
これと並行して、販促メールを管轄する部署からは、顧客からの信頼性を高めるためにBIMIを導入したいという要望が上がっていた。BIMIを有効化するためには、DMARCのポリシーを、認証失敗時にメールを隔離する「quarantine」の100%、または受信拒否する「reject」に設定しなければならない。
当時のシャトレーゼは、DMARCのポリシーを「none」(監視のみ)で運用していた。セキュリティ対策となりすまし防止の観点から、ポリシーの引き上げは急務だった。しかし膨大な送信通数と複数の送信元システムが存在する中、専門的な内容のDMARCレポートを解析して、正規の送信元を一つずつ仕分ける作業は、情報システム部だけでは不可能に近かった。
定額制と直感的な操作性がもたらす継続的な運用体制
レポートの分析を効率化して専門知識を持つ外部組織の支援を得るため、シャトレーゼは複数のメール解析ツールを比較検討した。最終的にベアメール 迷惑メールスコアリングを選定した背景には、運用費用の予測可能性と操作性の高さがある。
シャトレーゼの大規模配信システムで、メール送信通数に比例して利用費が変動する従量課金型のシステムを採用した場合、将来的な費用負担が際限なく膨らむ懸念があった。ベアメール 迷惑メールスコアリングはメールの送信通数によって料金が変動しないため、長期にわたる継続利用でも運用費用を一定に抑えやすい。
管理画面が直感的に操作できる点も評価された。特定の担当者が不在になっても滞りなく業務を継続できる体制の構築は重要だ。高度な専門知識を持たない技術者でも状況を把握しやすく、属人化を排除して容易に引き継ぎできる設計が、導入の決め手になった。
タグ付け機能と段階的移行による業務影響の最小化
ベアメール 迷惑メールスコアリングの導入後、シャトレーゼはDMARC分析機能を活用して、複雑な送信元の整理に着手した。システム内で送信元ごとにタグを付与し、どのメールがどのシステムから発信されているかを色分けして管理した。これによって、管理画面上で正規のシステムを正確かつ迅速に判別できるようになった。
ポリシーの厳格化には、リンクが提供する月1回のプレミアムサポートを活用する。専任の担当者と進捗(しんちょく)状況を共有し、「次にどの設定を変更すべきか」といった具体的な指示を受けながら移行作業を進めた。他社の成功事例も参考にしつつ、引き上げの程度や期間を慎重に見極めて、段階的にポリシーを変更する計画を策定した。
ポリシー変更作業の直前には、社内掲示板を通じて告知を徹底し、不具合が生じた際の連絡窓口を明確に案内した。想定外のシステム停止や業務遅延などの混乱を危惧していたものの、従業員からの問い合わせはわずか1件にとどまり、業務への影響を最小限に抑えた状態での移行を完了させた。
一連の取り組みの結果、DMARC認証で不合格となったなりすましメールの件数は、導入当初と比較して3分の1以下まで減少した。「BIMIマネージドサービス」を利用することで、目標としていたロゴ表示も達成済みだ。今後はメール配信の改善にとどまらず、PCやサーバの脆弱(ぜいじゃく)性対策など、製造拠点や物流部門にまたがる全社的な情報セキュリティの底上げを図る。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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