CIOが驚くアイデア
IT部門 vs. ビジネス部門、機械学習チームはどこが統括する?
IT部門のサポートがなければ、機械学習を利用することはできない。だが、機械学習の射程はITよりも大きい。機械学習の実践者が「機械学習チームはどこが統括すべきか」について議論する。
企業における機械学習の利用はまだ初期の段階にある。だが、既に一部のIT担当者は、機械学習チームを社内体制の中でどう位置付けるべきかについてアイデアを持っている。そのアイデアはCIOを驚かせるかもしれない。
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機械学習機能を展開する方法を見つけ出す最初のステップは、自社の分析業務の成熟度を評価することだ。既にデータサイエンスチームや分析チームがあり、効果的に機能している場合は、機械学習チームに移行するのはそれほど難しくないかもしれない。
これは、AssurantのITトランスフォーメーションおよびイノベーション担当副社長、ノーバート・モンフォート氏の見解だ。Assurantは、モバイルデバイスやコネクテッドホーム関連の補償サービスなどを手掛けている。モンフォート氏は機械学習の専門家を1人採用し、自身が統括しているデータサイエンスチームを対象に、機械学習の研修を開始した。
「統計の知識を持つ従来のデータサイエンティストのチームに、機械学習の経験がある人員が加われば、非常に強力な組み合わせになる」(モンフォート氏)
では、機械学習チームができたら、社内のどの役員や部署が統括すべきか。大別すると、IT部門だろうか、ビジネス部門だろうか。
2018年12月に開催されたカンファレンス兼展示会「AI World」で行われたパネルディスカッションで、この問題についてさまざまな意見が出た。パネリストを務めたのはモンフォート氏、アグリビジネス企業であるSyngentaのサステナビリティーキャンペーン責任者アンジュ・グプタ氏、AIソリューションベンダーのdeepsense.aiで最高技術責任者(CTO)を務めるロバート・ボガッキ氏だ。
パネルディスカッションでは、この問題に関する議論は以下のように展開された。
――社内に機械学習を担当する中心的な組織があるとして、組織体制の中でどのように位置付けるべきか。どの役員や部署が統括すべきか。
アンジュ・グプタ氏 適切な答えがあるかどうか分からない。われわれは機械学習の導入に関しては、まだ初期の段階にあるからだ。機械学習は全体としてCIOの担当範囲か、担当範囲外かを巡って論争が行われてきた。さまざまなモデルを見てきたが、私は、機械学習チームは、IT部門の管理下に置くべきではないという考え方を強く支持している。機械学習ベースの分析は、ITをはるかに超えた役割を果たすからだ。ITを構成する要素ではあるが、より大きなものを生み出す。われわれからすると、非常に結果ドリブンだ。分析は、新しい商品のリリースにつながらなければ、何の意味もない。その成否は、われわれが機械学習アルゴリズムをどのように実装するかにかかっている。単なる分析ではなく、非常にビジネスにフォーカスした分析ソリューションでなければならないわけだ。
ノーバート・モンフォート氏 私はIT部門の人間だが、私も同じ意見だ。われわれの会社では、機械学習およびデータ分析チームを、CIOと同格に位置付けている。両者は密接に連携しているが、このチームはIT部門に属していない。ただし、データエンジニアリングはIT部門に属している。それでも私は、機械学習ベースの分析のスコープは、ITよりはるかに広いというグプタ氏の見解に賛成だ。機械学習とデータ分析をIT部門の管理下に置かず、独立した影響力を発揮させるのは良いアイデアだ。
ロバート・ボガッキ氏 私は両方のやり方を見てきた。機械学習チームをIT部門の管理下に置かないのは賢明だ。だが、両者は常に協力する必要がある。何らかのイノベーションや新しいソリューションがIT部門の外で生み出されることはよくある。だが、最終的には、IT部門がプロジェクトを引き継ぎ、メンテナンスしなければならない。機械学習プロジェクトがIT部門の外で行われていても、その統括者がIT部門と緊密に協力する体制を整える必要がある。
モンフォート氏 確かに、そうしたシナジーが必要だ。それは私が強くお勧めしたいことだ。全員が同じ方向に進めるように、IT部門と他組織の人々から成る機能横断チームが常に必要になる。
グプタ氏 データエンジニアリングは話題にならないことが多いので、モンフォート氏が言及してくれてうれしい。データエンジニアリングは、絶対にIT部門内で手掛ける必要がある重要な要素だ。
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