普通のサンドボックスと何が違う?
早くも登場の次世代サンドボックス、「スマートサンドボックス」って何だ?
ゼロデイ攻撃の対策として有望視されていたサンドボックスだが、攻撃の進化に伴い早くも限界が露呈しつつある。そこで登場したのが「スマートサンドボックス」だ。従来のサンドボックスと何が違うのか。
未知のセキュリティ脅威への対策という観点で、一般的な「サンドボックス」と、「スマートサンドボックス」ははどう違うのだろうか。企業環境でスマートサンドボックスの導入事例はあるのだろうか。
まず「サンドボックス」からおさらい
企業がマルウェア対策を進める際、最新の攻撃を特定して軽減できるようにすることは喫緊の課題だ。パッチが提供されていないゼロデイ脆弱性を突く攻撃(ゼロデイ攻撃)は、どのセキュリティ技術でも検出が難しい。ゼロデイ攻撃は根本的な対策となるパッチも提供されておらず、全く未知の攻撃だからである。
ゼロデイ攻撃に対抗するためにマルウェア対策ベンダーが採用する手法の1つに、サンドボックスがある。サンドボックスは、本番環境のメモリやシステムファイル、設定へのアクセスを制限したマルウェア検証環境を用意する。これにより、本番環境を危険にさらすことなく、コードを実際に実行させて動作やその目的を監視することが可能になる。LANやWANといった社内ネットワークに侵入するコードの動作を瞬時に分析し、ゼロデイ攻撃の検出を支援する。
マルウェア作成者は最近、高度な難読化や回避技法を駆使して、標準的なサンドボックスからの特定を回避するようになっている。その1つは、マルウェアがサンドボックス環境で実行されていることを検出した場合、無害な動作をして特定を回避する、といったものだ。こうした状況を考慮すると、サンドボックスにはユーザー企業の環境をできる限り忠実に再現することが求められる。また、隠れた悪意のあるコードを暴いたり、実行を促すといった機能も必要だ。こうした機能を搭載するサンドボックス製品をスマートサンドボックスと呼ぶ。
マルウェアの動作を瞬時に分析する機能は、高度な脅威に立ち向かう上で欠かせない。サンドボックスによる分析を回避するように設計されたマルウェアの裏をかくことができるスマートサンドボックスは、マルウェア作成者とユーザー企業の間で繰り広げられている、マルウェア攻撃対策を巡る激しい争いにおける最新の進歩だ。他のマルウェア対策ベンダーも、スマートサンドボックスの環境にマルウェアを閉じ込めて分析および特定し、影響を軽減する新しい技法や類似技法を導入するようになるだろう。
スマートサンドボックスはゼロデイ攻撃に対して、シグネチャベースのマルウェア対策製品だけでは実現できないマルウェア検知力を提供する。願わくばスマートサンドボックスによって、少なくとも当面の間は、企業の防衛が攻撃者より優位に立てることを期待したい。
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