PCaaSとDevices as a Serviceの導入を検討する【前編】
定額制PC「PCaaS」「Devices as a Service」とは? “普通のDaaS”との違いは
「PC as a Service」(PCaaS)や「Devices as a Service」とはどのようなサービスなのか。両サービスの内容と、「DaaS」として広く知られる「Desktop as a Service」との違いを説明する。
IT部門は従業員のデスクトップやクライアント端末の管理に忙殺され、イノベーションやIT戦略の実行に費やす時間がほとんど残らないといった事態に陥ることがある。従業員のクライアント端末の管理負担を減らす方法として「PCaaS」(PC as a Service)や「Devices as a Service」といった、クライアント端末を定額制で借りるサービスの利用を検討するIT部門もある。PCaaSやDevices as a Serviceは、クライアント端末の調達やライフサイクル管理を容易にする。IT部門の日常の管理業務を幾つか減らすことも可能だ。
PCaaSとDevices as a Serviceの違いは、必ずしもはっきりしていない。PCaaSとDevices as a Serviceは全く同じ概念だという意見もあれば、PCaaSはDevices as a Serviceの一部だという意見もある。IT管理者は、この2つの用語の違いを理解し、各サービスについて情報収集して適切な契約判断をする必要がある。
「Desktop as a Service」と明確に区別できる“あの違い”
クライアント端末をサービスとして提供するベンダーはかつて、クライアント端末としてデスクトップPCとノートPCだけを提供していた。PCaaSという名称はそこから生まれた。ITが進化し、タブレットやスマートフォンなどPC以外のクライアント端末もサービスの提供対象になり、Devices as a Serviceという名称やサービスが登場した。
混乱を招く原因は、Devices as a Serviceと同じくDaaSを略称とする「Desktop as a Service」の存在だ。Desktop as a Serviceは、仮想デスクトップのクラウドサービスを意味する。PCaaSとDevices as a Serviceは、物理的なクライアント端末を定額制のサービスとして提供する。クライアント端末にはOSとソフトウェアが付属する。これに対してDesktop as a Serviceは仮想デスクトップの画面をクライアント端末に配信する。
PCaaSとDevices as a Serviceのサービス内容
PCaaSやDevices as a Serviceが提供するサービス内容はベンダーごとに異なるが、IT運用を容易にするという目標は同じだ。例えばあるベンダーは、自社に在庫のある構成済みのデスクトップPCやノートPCを、ライフサイクル管理サービスと共に提供する。ベンダーがOSなどのソフトウェアをクライアント端末にインストールし、継続的なリモート管理やヘルプデスクサービス、不要になったPCの廃棄などを実施する。こうしたサービスにより、IT部門のクライアント端末の調達や管理の手間を抑えながら、必要に応じて従業員へ簡単にクライアント端末を支給できる。
ベンダーが提供するクライアント端末の種類やサービスの中身は各社で異なる。PCaaSやDevices as a Serviceという名称を一貫して用いているとも限らない。PCaaSやDevices as a Serviceはまだ進化の過程にあり、定義は固まっていない。各ベンダーは独自の考え方でPCaaSやDevices as a Serviceを提供している。
中編はDellとHP、Lenovoが提供するPCaaS/Devices as a Serviceの特徴を説明する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[ポールトゥウィン株式会社] 開発スピードと品質を両立、DONUTSが実践する「ハイブリッドなQA体制」の構築術 -
製品レビュー
[ポールトゥウィン株式会社] 開発スピードと品質は両立できる? DONUTSの「ジョブカン」に学ぶQA戦略 -
市場調査・トレンド
[レッドハット株式会社] 「プラットフォームエンジニアリング」調査レポート:利点・課題・未来像を詳説 -
市場調査・トレンド
[レッドハット株式会社] 生成AI活用のためのテクノロジー基盤、構築に際しての7つの検討事項とは? -
製品資料
[レッドハット株式会社] ビジネスの現場へのAI導入と活用、何から始めてどのように進めるべきか?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
-
2
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
3
OpenAIがコスト半減のGPT-6新モデル投入 Claude猛追とOSS包囲網で激化する価格戦
-
4
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
6
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
7
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
8
Netflixのバックエンドは「ほぼJava」 3000超のアプリを支える開発基盤の裏側
-
9
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
10
「RAGの利用」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
2
バックアップは“取っているから大丈夫”なのか? ランサムウェア時代の備え方
-
3
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
4
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
5
5分で分かる Microsoft 365のデータ損失に備えるためのバックアップの仕組み
-
6
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
7
ネットワーク遅延の原因、「パケットロス」の基礎知識と効果的な解決策
-
8
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
9
ソフトウェア開発の属人化と手戻りをどう防ぐ? 速さと品質を両立させる方法
-
10
ランサムウェア攻撃“究極の対策”はこれだ
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー