Microsoft製「AirDrop」「Files Go」か
Windows 10の新ファイル共有機能「Near Share」は、便利だが拍子抜け?
Microsoftの「Windows 10」のデフォルトブラウザ「Microsoft Edge」では、「Near Share」というファイル共有ツールが今後、利用可能になる。これは地味だが、便利な機能である。ただ、利用には注意が必要だ。
本稿で紹介する機能は、Windows 10 Insider Previewの利用が必要です。開発中のバージョンを利用する形式となるため、思わぬ不具合が発生したり、ベンダーからのサポートが受けられなくなったりする可能性があります。実行を許可されたスタッフが、あくまでも自己責任において実行してください。
Microsoft Edgeの「Near Share」は、WebブラウザやWindowsの各アプリを使ってURLやドキュメントを特定のデバイスに共有できる機能だ。対象となるのは、Windows 10 Insider Previewの「Skip Ahead」「Fast ring」オプションを選択しているOSだ。Build 17035のリリースを適応することで利用可能となる。Insider Previewとは、開発中のバージョンを利用できるWindows 10のオプション機能だ。
Near Shareはパーソナルエリアネットワーク(PAN)を提供する。ブラウザとしては、Windows 10のデフォルトブラウザであるMicrosoft Edgeのみで使うことができる。この共有機能により、Edgeのユーザーは、役に立つWebページや興味深いWebページを簡単に共有できる。ドキュメントなどのファイルもブラウザ経由でPCにコピー可能だ。これは便利ではあるが、画期的なテクノロジーというわけではない。そして、セキュリティのリスクが広がる可能性もある。
Near Shareをセットアップする方法
ブラウザの「設定」で「システム」を選択し、「共有エクスペリエンス(Shared experiences)」を選択して、適切な入力画面を開く。このパネルには「近距離共有(Nearby sharing)」という見出しが付けられている(下図参照)。
ユーザーは共有先として「近くにいる全てのユーザー(Everyone nearby)」と「自分のデバイスのみ」のいずれかを指定できる。上図の例では、テストのために、より寛大で安全性の低いオプションを使用している。職場や公共の場では恐らく「自分のデバイスのみ」を指定するのが最も賢明だろう。こちらのオプションでは、ユーザーと同じMicrosoftアカウントかログイン情報を使用するデバイスのみ共有可能となる。
このオプションを使用すると、Near Share機能を有効にしている任意のデバイスと情報を共有できるため、データの損失や漏えいといった深刻なリスクが生まれる。その結果、ユーザーはIT部門の管理外のデバイスと重要な情報を共有してしまう恐れがある。IT部門がNear Shareによって生じるリスクを制限するには、端末を構築するために作るWindows 10のイメージでこの機能をオフにするか、グループポリシーを使用して、この機能を利用できるユーザーおよびこの機能を使用する方法を制限すればいいだろう。
Near Shareのファイル送信場所は、ユーザーが変更できる。例では、「ダウンロード」フォルダを使用している。これが初期設定になる。Near Share機能によって送信されたファイルであることを特定しやすいように、Near Shareという名前でフォルダを作成する方法をお勧めする。試す価値はあるだろう。
Near Shareの使用
今のところNear Shareが機能するブラウザはEdgeのみだ。Edgeの右上隅にある矢印が添えられたアイコンをクリックして「共有」を開始する(下図参照)。
ユーザーが「共有」アイコン(ペンが描かれたアイコンの右隣)をクリックすると、ページを共有するデバイスのアイコン(本稿の例では「Gregory-XPS27」デバイス)を選択できる。この操作により、対象のデバイスへの転送が開始される。転送が正常終了するとNear Shareにより確認メッセージが表示される(下図参照)。
Near Shareのメリット
Near Shareは近接するPC間でデータを迅速かつ容易に移動する1つの方法だ。だが、あっと驚くような方法でもなく、さらにセキュリティのリスクを伴う可能性がある。
確かに使い道はあるが、非常に売り込まれているEdgeの機能としてはいささか残念なものだ。共有には、単にリモートアクセス、コマンドライン、エクスプローラーがあれば十分だろう。Near ShareはMicrosoftが力を入れるほど革新的なツールではないと考える。
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