中小企業、店舗向けの普及施策に注力
LINE Payが独自デバイスを開発 店舗用アプリ決済手数料の3年間無料化も
LINE Payがモバイル決済サービスの普及施策を発表した。新デバイスの開発と店舗アプリ決済手数料の無料キャンペーンを実施し、本サービスを通じた「決済コミュニケーション」の浸透を図る。
モバイル送金、決済サービスを提供するLINE Payは2018年7月30日、QRコード決済用のオリジナルデバイスの開発、店舗用アプリケーションの手数料無料キャンペーンをはじめとした、モバイル決済の普及施策を発表した。
LINE Payが発表したQRコード決済用デバイスの名称は「LINE Pay ORIGINAL DEVICE」(以下、ORIGINAL DEVICE)。日本と台湾で2018年内に事前申し込みを開始する。
QRコード決済用の独自デバイスでLINE Payの導入を容易に
LINE Pay取締役COO(最高執行責任者)の長福久弘氏は、ORIGINAL DEVICEについて「LINE Pay導入のハードルを下げる手段」だと説明する。現在LINE Payの加盟店が選択できる決済手段は、
- 店舗用スマートフォン向けアプリの「LINE Pay 店舗用アプリ」(詳細は後述)
- 決済用のQRコードを紙にプリントする「Printed QR」
- モバイル決済専用デバイスの「StarPay」(国内販売元:ネットスターズ)
- POS(販売時点情報管理)システム
の4種類だ。それぞれ事前に、アプリのインストール、QRコードのプリント、デバイスのセットアップ、システム改修といった手間が掛かる。ORIGINAL DEVICEはセットアップ済みの状態で出荷し、加盟店がすぐに運用開始できるようにした。決済用デバイスを所持していない小中規模店舗での利用を想定しているという(写真1)。
店舗のレジ担当者が、ORIGINAL DEVICE上面の入力画面に金額を入力すると、側面の液晶ディスプレイに決済用のQRコードが表示される。顧客は「LINE」のスマートフォンアプリでそのQRコードを読み取って決済する。
他のデバイスとの通信方法は無線LANや携帯電話回線(W-CDMA)に加え、近距離無線通信のBluetooth 4.2、NFCが利用できる。バッテリーは容量7800mAhの充電式で、平均12時間持続する(想定値)。現時点では、日本国内の仕様として、LINE PayのQRコード決済機能と、店舗用LINEアカウントと連携した販促メッセージ送信機能を提供する。
店舗用アプリの決済手数料を3年間無料に
長福氏は「日本でキャッシュレス化が進まない理由は、特にSMB(中小企業、店舗)にとって導入コストが障壁となっているからだと考えている」と話す。こうした状況を受け、SMB向けのLINE Pay普及施策として、2018年8月1日から2021年7月31日まで、店舗用アプリの決済手数料を無料にする。
店舗用アプリは2018年6月にリリースした店舗用スマートフォン向けアプリだ。店舗のレジ担当者が店舗用アプリに金額を入力すると、QRコードの読み取り画面に遷移。顧客がLINEアプリで表示させた支払い用のQRコードを読み取って決済する(写真2)。店舗用アプリの初期導入費用は無料。Star PayやPOSシステムなど店舗用アプリ以外の決済手段の決済手数料は決済金額の3.45%で、別途システム改修費用やデバイス購入費用が必要。オリジナルデバイスの価格と決済手数料は調整中。
長福氏は、LINE Payを「決済コミュニケーション」の手段として訴求する考えだ。例えばLINE Pay加盟店に対して、店舗用アプリとLINEの店舗アカウントを連携させて、決済した客にLINEの「友だち」登録を促す、月1000通まで販促メッセージを送信するなどの機能を無償で利用可能にしている。今後はLINEがリリースするアプリにショップカード(店舗の名刺)機能、クーポンの作成機能などを実装し「決済だけでなく、店舗の課題解決にトライする」(同氏)という。
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