SMB向け業務パッケージ紹介【財務会計編】:クレオ
徹底した内製化で経理業務を属人性から解放する「ZeeM 会計」
業務が属人化し決算などの繁忙期に適切な分担ができないなど、業務の標準化と平準化に関して構造的課題を抱える財務・経理部門。「ZeeM 会計」は、経理業務の効率化、高付加価値化でその複雑さを解消するという。
1974年に創業し、1980年からPC用パッケージソフトウェアの開発・販売に乗り出したクレオ。1983年に発売した日本語用ワープロソフト「ユーカラ」や、1990年に登場した毛筆印刷ソフト「筆まめ」シリーズのヒットで業界内の存在感を高めていったが、1993年に発表したオープン環境における基幹業務パッケージ「CREO Business Manager Series(CBMS)」から、B2B用業務パッケージ開発へと本格的に乗り出すことになる。
今回紹介する「ZeeM 会計」は、基幹系から情報系、運用系までのトータルICTソリューションブランド「ZeeM」シリーズの1つ。CBMSの流れをくみながら、2004年にプラットフォームをマイクロソフトの.NET Frameworkに変更してゼロベースでリニューアルした最新バージョンであり、制度会計から管理会計に対応する経理業務の効率化と高付加価値化を実現するために進化してきた会計システムだ。
「今後も使い続けたい会計業務パッケージ」
「ZeeM 会計は300~3000人の規模の大企業・中堅企業が中心ターゲット。Yahoo!リサーチが2010年3月に会計システムの継続利用意向のアンケート調査を実施したところ、73.9%のユーザーが『勤務先の会計システムとして今後も使い続けたい』と回答するなど、他社に大きく差を付けて首位を獲得したことが明らかになった」と語るのは、クレオの執行役員でZeeM事業担当の林 森太郎氏。
「会計はすべての企業に必要だが、そのニーズは企業規模によって異なる。すべての企業規模で求められる操作性・業務効率に加えて、中堅企業より上のレンジでは経営の高付加価値化やシステム連携が要求され、さらに大企業ではIFRSや内部統制対応が不可欠となる」
ZeeMが支持される理由について林氏は、ZeeM 会計の中心ゾーンである300~3000人の規模の大企業・中堅企業のニーズに応えるために、次に挙げる3つの方向性で製品を強化していると説明する。
まず、経営の高付加価値化。財務会計のみならず管理会計ベースの経営指標強化につながるBI(Business Intelligence:データ分析活用)機能を搭載していることが最大の特徴として挙げられる。容易な操作でデータベースからキューブを構成し、Microsoft Excel上で高度な分析資料の作成が可能で、分析可能な財務状況の単位は地域やプロジェクト、商品・サービスなどさまざまだ。
また、それをテンプレートとして作成しておくことで、毎回CSVファイルに加工する手間なく最新数値の表示やドリルダウン展開などができる。2010年3月にリリースしたZeeM 会計の最新アップデートでは、伝票明細データや残高データを柔軟に抽出できる任意検索機能を盛り込んだ。さらに従業員数、受注金額、受注件数など非会計項目の設定もできるため、従業員1人当たりの売上高管理なども実現する。
外部の数値データを仕訳に自動作成する「自動仕訳エンジン」
2つ目は、経理業務の効率化・省力化だ。ZeeM 会計では、データベースのテーブルレイアウトを公開し、インタフェースプログラムの開発など内製化の環境を提供することで、システムの運用・開発コストを削減する。
「最新アップデートから搭載した『自動仕訳エンジン』によって、外部の業務パッケージシステムなどの数値データを取り込み、ノンプログラミングで仕訳パターンを自動作成するとともに、各種マスター連携やレイアウト定義設定ができるようになった。上流システムでの仕訳データ作成やインタフェースの用意が不要になり、データ連携もスケジューリングできるので、夜間作業などの負担や運用コストが大幅に減る」(林氏)
また、従来は経理部で一括入力していた伝票入力やシステムへの伝票転記など非効率な作業は、各社員が自らWebブラウザ上で処理するようにしたという。メニュー画面も、あらかじめ機能単位にタブを作っておき、一度ログインすると担当ごとに決められたタブを表示して、3クリックほどで各処理を選択できるようになっている。個人的に使用頻度の多い処理をメニュー化してショートカットに登録することもできる。こうした機能で属人化した経理業務を定型化し、業務の平準化を実現するという。
IFRS対応推進室を業界に先駆けて設置
そして3つ目が、内部統制支援機能とIFRS(国際財務会計基準)への対応である。担当者ごとに詳細なアクセスコントロールを設定して機密性の高い会計データのセキュリティを確保するほか、アプリケーションログ照会機能により処理機能単位で開始日時や終了日時、実行ユーザーの照会が可能。セキュリティの問題がある場合は、詳細内容を表示して原因解明へのスピードアップ化を図ることができる。
一方、IFRS対応に関しては、プロダクト事業部 製品開発システム部 会計グループ課長で、ZeeM IFRS対応推進室長を務める浜野剛昭氏は次のように説明する。
「直接・間接的にIFRS対応を進める企業のために、『ZeeM IFRS対応推進室』を業界に先駆け2009年10月に設置し、情報収集とIFRS導入を支援する体制を構築した。同時に、IFRSにより影響を受ける部分のシステム化を進め、コンバージェンス(IFRSと差異のない会計基準への収れん)対応、アドプション(IFRSの全面採用)対応、IFRS強制適用に向けた機能強化の3段階でIFRS対応を実施する予定だ」
既にコンバージェンスでは、資産除去債務、包括利益計算書、株主資本変動計算書の出力に対応したほか、定例仕訳機能、セグメント情報の開示、“会計上の変更および過去の誤謬(ごびゅう)の訂正に関する会計基準”への対応は完了しているという。
また、今後のアドプションに対しては、複数帳簿や帳票開示部分(連結決算へのデータ連携)、財務諸表、期ずれへの対応、固定資産・リース資産への対応を進め、より具体的な機能要件を製品化していく。一方、IFRS強制適用に向けた機能強化では、2012年1月以降のIFRS基準の追加に伴う機能追加や先行適用した企業からの要望を取り入れ、強制適用が予定される2015年4月までに順次機能の強化を図る計画だ。
企業の「都合」を考慮した3つのソリューションパック
こうした基本機能のほか、ZeeM 会計では企業サービスの一環として、次の3つのソリューションパックをオプションで用意している。
- 「ZeeM 会計 アウトソーシングパック」
会計システムの運用をアウトソーシングしたい企業が、クレオの契約するデータセンターに置かれたZeeM 会計をインターネット経由で利用できるサービス。
- 「ZeeM 会計 決算開示短縮パック」
決算業務のためのトータルソリューションとZeeM 会計をパックにしたサービス。連結決算・XBRL(eXtensible Business Reporting Language:企業の財務諸表などを記述するためのXML言語)にも対応し、決算業務を効率化させる。
- 「ZeeM 会計 IPOパック」
株式上場を予定している企業向けに、安価で短期間に導入可能なテンプレートを準備した会計パッケージ。
ZeeM 会計の導入に当たっては、クレオのSEが導入コンサルティングサービスを行うという。導入後のサポートに関しても、サポートセンターには経理業務を熟知したプロフェッショナルを多数配置し、経理部門のユーザーからの質問に対して業務視点による的確なサポートを提供する体制を構築しているので、安心して活用してほしいと林氏は話す。
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