フォロワーをただ増やせば良いわけではない
Twitterのビジネス利用で過ちを犯さないための6カ条
企業がTwitterを利用する上で最もありがちな6種類の過ちと、それを避けるためにはどうすればいいのかを紹介する。
CIOの多くは、自分たちが率先してソーシャルメディア利用の実例を示し、仕事でのTwitter利用にもっと前向きになる必要があるとの認識を持っている。しかしどこから手を付けるべきなのか。TwitterやFacebookの領域に足を踏み入れることに関して、CIOはとりわけ弱腰になりがちだ。人気テレビ司会者のオプラ・ウィンフリーが[Caps Lock]をかけて大文字に固定してしまったり、米赤十字社が誤って個人的なツイートを公式Twitterで投稿して騒動を起こすなど、ソーシャルメディアで恥をさらしてしまうハプニングや失態は大きな注目を集める。
こうしたハプニングは確かに体面上問題ではあるが、ソーシャルメディアで犯した過ちの多くは容易に修正できる。以下にTwitterのビジネス利用で最もありがちな6種類の過ちを挙げ、それを避けるための対策をアドバイスする。
1. 人間性の欠如
ユーザーはTwitter上で企業という存在に対し、ある程度の品格と華やかさを期待する。しかし優れたソーシャルメディア戦略では、企業としてのメッセージに適度な人間性と個性を織り交ぜている。TwitterやFacebookの専門家の中には、プロファイルに自分の写真を掲載することをためらって、代わりに会社のロゴを掲載する向きもあるが、それではフォロワーと個人的なレベルで結び付くことが一層難しくなる。
成功戦略
「ソーシャルメディア」であることを思い起こし、社交家になることを恐れてはいけない。目指すべきは偽りのない印象だ。「自分の個人的な関心事についてツイートする。新しいAudiに夢中なら、それについて語ることだ」と米Rightpoint Consultingのソーシャルコンピューティング担当ディレクター、ジェフ・ウィリンジャー氏は助言する。プロファイルの写真はツイートするたびに表示されるので、実際の自分の写真を使い、そのアカウントを運営している人物のことをフォロワーによく知ってもらえるようにする。
2. 情報の出し過ぎ
Facebookの投稿で最もうっとうしいのは、ユーザーがゲームや投票などの自動システムで更新情報を投稿し、自分がどんなキャラクターグッズを持っているかを世界に公言したりすることだ。もちろん専門アカウントではそのようなことはないが、ありきたりの情報でも読者を退屈させてしまいかねない。「例えば、私のニュースフィードに『ジェームズと会ってコーヒーを飲んだ』という1文が出てきた。そんなことは聞きたくない。私の時間を無駄にしないでほしい」とウィリンジャー氏は言う。
成功戦略
投稿は通貨のようなものと考え、賢明な使い方をする。「CIOなら誰でも優れたニュースレターの1つや2つは購読しているだろう。その中に、フォロワーに興味を持ってもらえそうな素晴らしい記事があるかもしれない」(ウィリンジャー氏)
3. 一方的な会話
例えば次のような場合を想定してほしい。洗濯機の故障についてTwitterで苦情を言う客がいたとする。会社側が無視すると、客は自分のフォロワーに向けて、この会社がどれほどひどいかをツイートし続ける。たまたまこの客には100万人を超すフォロワーがいた──。これは架空の話ではない。2010年、Maytagがヘザー・アームストロング氏の苦情を無視して実際に起きたことだ。Maytagは最終的に、アームストロング氏との問題を解決したが、ここから明らかな教訓が学べる。もしもTwitterで@付きの返信が届いたら、無視するのは良くないということだ。
成功戦略
自社のネットワーク内にいる相手には返事をし、話し合いをする。自社に対する発言に耳を傾ける。@返信やリツイート機能を活用し、自社のストリームの中に優れた内容を見つけたら、出典をきちんと明記した上で共有する。
4. 内容が整理されていない
ほとんどのソーシャルメディアプラットフォームは、ソーシャルネットワーク内の全員と簡単に対話できるというメリットがある。しかし難点は、ソーシャルネットワーク内の全員が、あなたに向かって自分たちの論議をぶつけてくることだ。確立されたネットワークが出来上がるほど、かじ取りをしたりそこから有用な情報を引き出したりすることが極めて難しくなり、フラストレーションの要因が増す。
成功戦略
ウィリンジャー氏はTweetDeckを使って自分のTwitterフィードをサブグループに分類している。特定の関心事や「SharePoint」「クラウドコンピューティング」などのキーワードに基づいて検索したサブグループ、および特に関心を持ってフォローしている人物のグループがあり、このおかげで同氏がフォローしている4600ストリームから流れてくる大量のツイートの中でこれら人物を見失わずに済んでいる。
5. 計画通りにいかない
Twitterユーザーの大多数は1カ月足らずでやめてしまう。オプラでさえこの過ちを犯した。「登録すれば成果が出ると期待するが、このシステムを活用できず、すぐには結果が出ないためにやめてしまう。Twitterでうまくやって成功しているCIOはロックスターのようなものだ」とウィリンジャー氏。
成功戦略
フォロワーはどこからともなくわいて出るものではない。独自の製品であれ、観点であれ、ビジネスのヒントであれ、ユーザーに関心を持ってもらえる何かを自分たちが提示できることを示してフォロワーを引き込むことだ。どんなプロジェクトもそうであるように、TwitterやFacebookも、新しいフォロワーが雪だるま式に増えるなどの効果が出始めるまでにはある程度の時間がかかるという事実を受け入れなければならない。ソーシャルメディアの取り組みはスポーツクラブの会員になるようなものだとウィリンジャー氏は言う。「会員になって何度か通えば十数キロの減量ができると期待する。しかし必要なのは時間をかけることだ」
6. 自発的でなく惰性的になる
ユーザーがソーシャルメディアを使っているのは、率直に言って楽しいからだ。自動応答システムを使って感謝の言葉やフォロワーへのリンクを大量にばらまいている企業や個人もあるが、これは相手をいら立たせ、それ以上のスパムを避けるためにフォローを解除されてしまう公算も大きくなる。同様に、プレスリリースへのリンクをただまき散らすだけでは、フォロワーにあなたを無視する習慣をつけさせるだけでなく、苦労して獲得してきたソーシャル資本をすぐに使い果たしてしまうだろう。
成功戦略
自動更新と自社の宣伝は分別のある使い方を心掛け、自社のネットワークに付加価値を提供できなければ騒音をまき散らしているだけだと認識してほしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー