「2013国際医用画像総合展」イベントリポート
ITEM2013で見た、クラウドサービスが提供する医療連携の付加価値
2013年4月12日から14日まで開催された「2013国際医用画像総合展」。医用画像の外部保管や検査機器の予約など、医療機関間の連携を支援するクラウドサービスの出展内容を紹介する。
医用画像機器および周辺機器の総合学術展示会である「2013国際医用画像総合展」(以下、ITEM)が、2013年4月12日から14日までの3日間、パシフィコ横浜で開催された。今回のITEMでは医用画像の共有や業務効率化などの機能をクラウド経由で提供するサービスが出展された。本稿では、クラウドサービスを中心にPACS(医用画像管理システム)関連の出展内容を紹介する。
医療機関間の情報連携を支援する「infomity連携BOXサービス」 コニカミノルタヘルスケア
コニカミノルタヘルスケアの「infomity」は、同社のCR装置「REGIUS」シリーズなどの医療機器のリモート保守、経営支援など各種メニューを提供する包括的なサポートサービスだ。そのメニューの1つとして、医療機関間の情報連携を支援する「infomity連携BOXサービス」(以下、連携BOXサービス)を提供している。
連携BOXサービスは、院内システムにある医用画像や動画、業務文書データなどをコニカミノルタヘルスケアのインターネットデータセンター(iDC)に転送し、遠隔地の医療機関や院外の医療従事者が閲覧して情報を共有する。例えば、連携BOX内にあるDICOM形式の医用画像は、専用ビュワー機能を備えたWebブラウザ画面で画像の操作や閲覧が可能だ。
また、iPadやiPhoneなどから連携BOX内のデータを参照できる「連携BOXモバイルサービス」、地域中核病院のCT/MRIなど、検査機器の空き状況確認や検査予約をオンラインで実施可能な「検査予約サービス」などのオプションメニューも用意している。
同社は、連携BOXサービスの運用イメージとして3つの利用パターンを主に想定している。
- 救急運用支援
- 読影運用支援
- 患者紹介支援
例えば、救急患者への対応を地域の中核病院や院外の専門医などに相談するといったコンサルテ―ション運用が可能だという。特に、連携BOXモバイルサービスを利用すると、自宅のPCやiPhone、iPadなどのスマートデバイスで画像を閲覧でき、迅速な判断や指示につなげられるとしている。院内に専門医がいなかったり、2次救急センターにおける夜間の緊急対応などで効果が期待されるという。
また、連携BOXサービスは読影事業者への読影依頼の基盤として利用できる。同社によると「連携BOXサービスの連携先として読影事業者を登録するだけで済み、専用システムを導入することなく安価に読影依頼環境を構築できる」という。さらに検査結果データの画像やリポートをオンラインで送受信でき、病院と診療所間で迅速な患者の診療情報の提供や紹介が可能。検査予約サービスを組み合わせることで、CTやMRIなど中核病院の検査機器を予約できる。
その他、専用ゲートウェイを導入すると、院内のPACSと連携して紹介患者の検査画像やリポートを自動取得することも可能だ。連携BOXサービスの利用料金は年間10万円(上限10ギガバイト)で、10ギガバイト単位で容量を拡張できる。
院内PACSと組み合わせるハイブリッド型クラウド「XTREK F.E.S.T.A」
ジェイマックシステムとアルファテック・ソリューションズは、クラウド型PACS「XTREK F.E.S.T.A」を出展。院内のPACSとクラウドPACSを組み合わせる「XTREK F.E.S.T.A Hybrid」と「XTREK F.E.S.T.A Archive」の2種類がある。
XTREK F.E.S.T.A Hybridは、アクセス頻度の高いデータを院内PACSで保存し、アクセス頻度の低い長期保存データを外部のデータセンターに保存。クラウド技術を活用するデータ階層化によって処理性能を担保しつつ、遠隔地でのデータバックアップによるディザスタリカバリ(DR)を実現する。XTREK F.E.S.T.A Archiveは、画像データのバックアップ環境としてクラウド基盤を利用する形態で、他社PACSのデータも保管できる。
XTREK F.E.S.T.Aは「クラウド型検査予約サービス」と連動した医療機器の検査予約や遠隔読影サービスのインフラとして利用でき、地域医療連携のプラットフォームにも応用できるという。
外部保管サービス「CirA-S」 ピー・エス・ピー
ピー・エス・ピーは、2012年10月から外部保管サービス「CirA-S」を提供している。放射線科や生理・内視鏡など院内で撮影された検査画像データのDR用バックアップ環境を想定し、パブリック、プライベート、ハイブリッドの3形態で利用できる。
また、地域の医療連携を支援するサービスも用意。中核病院の診療・検査予約や地域画像連携用ビュワー「W-EV Insite」を活用した検査画像や結果リポートの閲覧が可能。
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