調査リポートが示す最新の脅威
あなたの銀行取引を監視 注意したい8つのバンキングトロイ
銀行を狙ったマルウェアが高度化・巧妙化を続けている。そうした機能を使って、サイバー攻撃者は標的の行動をより詳細に調べているという。その実態が最新の調査リポートから明らかになった。
バンキングトロイ(金融機関やその利用者を狙ったマルウェア)の上位8種のうち5つが、標的とする人物の行動をスナップショットとして保存することができるという。米Dell SecureWorksの調査リポートから明らかになった。
攻撃者はこうしたマルウェアを利用して、銀行の詳細情報やログイン証明書を窃取するだけではなく、ユーザーの行動や金融機関サイト間のやりとりを把握する。
サイバー犯罪者は、ターゲットとする相手のプロファイルを作り上げ、その人物の行動を模倣する。そうすることで、普段と異なる動きを検出するように設計されたセキュリティシステムをすり抜けることができる。
例えば、攻撃者は取得したスナップショットから金融機関ネットワークの間で金銭がどのように動かされているかを把握したり、銀行の自動送金システムへのデータ入力にどれくらいの時間をかけているかといった情報を得たりする。
調査リポートによると、サイバー犯罪者は被害者の銀行口座から金銭を盗む際に、被害者の行動情報を用いることで、自らのオンライン上の痕跡を隠しているという。
「安価なストレージと高帯域幅のネットワークによって、サイバー犯罪者は膨大に生成される画像であっても容易に収集できる」とDellのシニア研究員で本リポートの共著者であるブレット・ストーン・グロス氏は話す。
同氏は英国放送協会(BBC)に対し、「こうした手口はサイバー犯罪者に利用され、何百万ドルもの金銭が銀行口座から盗まれている」と述べた。また、その大部分は明るみに出ていないという。
調査リポートで報告されたマルウェアを用いたボットネットの一部は、2006~2007年に出現し、撲滅に向けた幾度もの取り組みにもかかわらず、生き残り続けてきた。
「ボットネットが長く生存しているということは、多額の金銭が関与しており、そのボットネットがいかに“儲かる”かという証しである」(ストーン・グロス氏)
調査リポートによると、上位に挙げられたバンキングトロイは、900の銀行や金融機関の顧客をターゲットとしており、活動地域は65カ国以上に及ぶ。
オンラインバンキングの利用者はこれまでも危険にさらされてきたが、ストーン・グロス氏によると、近年では、商用のバンキングシステムや給与システムにアクセスする人々もターゲットにされているという。
バンキングトロイのマルウェアは一般に、電子メールの添付ファイルや改ざんされたWebサイト、不正なコードが仕込まれたオンライン広告などを通じて拡散される。
大規模なオンライン窃盗団の中には、陽動のためにサービス妨害(DoS)攻撃を仕掛け、被害者が自分のアカウントにアクセスできないようにした例もあった。
バンキングボットネットの上位8種は次の通り。
- Zeus
- IceIX
- Citadel
- Gameover Zeus
- Shylock
- Bugat
- Gozi
- Torpig
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