DaaSを受け入れる企業、傍観する企業
Gmailを使っているなら実は現実的、気になる仮想デスクトップへの“本格移行日”
デスクトップの正式なプラットフォームとしてDaaSを受け入れるペースは、企業によって異なる。圧倒的多数の企業はこの状況を傍観しつつも、気にしている。
企業がクラウドでホストするリソースやインフラが増えるにつれて、クラウドサービスプロバイダーへの依存度は高まっている。この状況によって、DaaS(Desktop as a Service)は近いうちに多くの企業にとって現実的な選択肢となるだろう。
多くの場合、企業は大きなアクションを起こすことに乗り気でない。だが頭の片隅には、一定の条件を満たしていれば、DaaSが理にかなう幾つかのユースケースを持っている。この条件には、技術とビジネスに関する条件が混在していることが多い。
端的にいうと、私たちにとってデスクトップは非常に身近なものであるため、簡単にクラウドへ移行できない。アプリやデータからメールに至るまで、ユーザーは何にアクセスするのにもデスクトップを使用する。DaaSに移行するには、これらの要素とデスクトップがどのようなやりとりを行うかを理解しなければならない。つまり、クラウドにあるデスクトップがもたらすオンプレミスのデスクトップにない課題を克服する必要がある。
ITインフラの一部の要素をクラウドに移行している企業は、他の企業よりもDaaSの道の一歩先を進んでいるといえる。米Googleの「Gmail」を使用している企業は、自社より適切にメールをサポートできるとGoogleに信頼を寄せていることになる。一方、米Amazon Web Services(Amazon)のクラウドサービスをバックエンドサービスとして利用している企業は、技術、セキュリティ、信頼性の面でAWSが自社のユーザーのニーズを満たしていると認めていることになる。
IT部門からエンドユーザーまで
Amazonの「Amazon WorkMail」などの新しい製品については、いつが転機になるのか分からない。
クラウドプロバイダーは、ゆっくりだが確実に、全てのITサービスをクラウドで運用できる基盤を構築している。PaaS(Platform as a Service)はIaaS(Infrastructure as a Service)を可能にした。そして、今度はこれらのプラットフォームに企業が一部のデータセンターのサービスを移行している。時間の経過とともに、PaaSとIaaSはエンドユーザーにとってますます近い存在になっている。Amazon WorkMailはその一例だ。
クラウドプラットフォームが成長し、企業における価値と信頼が高まるにつれて、プラットフォーム全体に対する信頼性も向上する。具体的な時期を明言することは避けるが、いつの日か、デスクトップをクラウドに移行する障害がなくなるほど多くのクラウドサービスを活用していることに気付く日が来るかもしれない。その日は来週かもしれないし、5年後かもしれない。ユースケースによっては、そのような日が訪れない可能性もあるだろう。だが、クラウドプロバイダーが、エンドユーザーに近いサービスをリリースするたびにその日は近くなる。
ただし、その日が来ても、DaaSへの移行が問題をもたらすことに変わりはない。DaaSに対して抵抗がない企業で働くことと、実際にDaaSを実装することは別の問題である。
Windows以外の部分についてデスクトップを管理する必要は依然としてある(プロバイダーが管理するのはハードウェアと基本OSだ)。また、デスクトップで実行する全てのアプリケーションに付随する複雑なものに対応しなければならない状況も変わらない。具体的には、「アプリのデータはどこにあるのか」「ユーザーのデータはどこにあるのか」「どのように認証して、何に対して認証を行うのか」という問題だ。この全てがクラウドにあれば、申し分ないだろう。だが、そうでない場合も、これらの問題に対応する方法を探す必要はある。
これから数年の間に、DaaSとIaaSの組み合わせは私たちの警戒心を徐々に解いていくだろう。そして、私たちと私たちの仕事にとって重要なサービスが十分な数だけクラウドに移行され、DaaSが現実的な選択肢となる日が来るであろう。その日が来るタイミングは一律ではない。あなたにとってのその日が来るまで、DaaSの動向に注目されたい。そうすれば、その日が来たことが分かるはずだ。
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