BYODでやっぱり心配
会社は従業員のiPhoneの何を見ている? AppleがiOS 8でMDMの情報開示
社員の個人的な利用が監視されるのではないかとの不安からなかなか導入が進まないモバイルデバイス管理(MDM)。Appleが取り組んだMDMプログラムの開示でどう変わるか。
米Appleはモバイル向けOS「iOS 8」のリリースに伴い、iOSネイティブアプリケーションのモバイルデバイス管理(MDM)を拡張する一環として、リモート管理用のユーザーインタフェース(UI)を導入した。
iOSのリモート管理UIは、会社側のMDMプログラムの詳細をユーザーが知ることができるように作られている。そのため、同UIはIT部門とユーザーの間にあるMDMに関するコミュニケーションギャップの橋渡し役となる。ほとんどのMDMやエンタープライズモバイル管理(EMM)製品は、それなりに管理のしやすい構成テンプレートを提供し、デバイス設定を定義できる。だが重要なのは、Appleがその情報をユーザーに開示したことだ。その恩恵はユーザーだけでなくIT部門にも及ぶ。情報を開示することにより、MDMプログラムの透明性が高くなり、私物デバイスへのMDM導入率が高くなると同時に、ユーザーがシャドーITに頼る可能性は低くなることが期待される。
ユーザーがリモート管理UIにアクセスするには、「設定」アプリケーションから「一般」を選び、画面の一番下までスクロールして「デバイス管理」を選択する。そのデバイスがMDMサービスに登録されていれば、「MDM設定」の下からアクセスできる。ユーザーはアイコンを選択して、そのデバイスに登録されているMDMの詳しい設定および制限の一覧を参照できる。
ユーザーはIT部門によって自分の個人的な利用が監視されるのではないかとの不安から、会社のMDMサービスへの登録をためらうことが往々にしてある。その不安を一掃するため、MDMの詳細情報を参照できることが役に立つ。iOSのリモート管理UIは、デバイスに具体的に何が入っているのかについて詳しい情報を提供し、ユーザーでも分かる言葉を使いMDMプログラムを説明している。ユーザーは、MDMの対象になる会社のアプリと、それに付随する制限について自分で知ることができる。さらに詳しいことを知りたいと思えば、MDMサーバのURLと、そのユーザーに認められている全ての権限とそのデバイスに関連付けられている全ての証明書を参照できる。
生産性という文化を形成するためには、IT部門とユーザーが連携して取り組む必要がある。私物デバイスを業務に利用するユーザーをIT部門が説得し、MDMに参加するユーザーが増えるほど、会社が管理しているアプリケーションにアクセスできるユーザーも増える。ユーザーが自分のデバイスに何を入れているのかをIT部門に尋ねた場合、IT部門はリモート管理UIのおかげでMDM設定プロファイルの一通りを容易に説明することができる。デバイスを紛失したり盗まれたりした場合の対応や、MDMをデバイスから完全に削除する方法について、管理者がユーザーに示すことも可能だ。
リモート管理UIは、陰でコソコソと動いていると思われているIT部門やセキュリティ部門の代わりに、MDMの推進者としての役割を果たす助けになる。
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