「Microsoft System Center」まではいらない中小・中堅企業向け
IT管理者にお勧めしたいデスクトップ管理ツールの決定版4種
自社で保有するクライアントPCを適切に動作させる上で鍵となるデスクトップ管理ツール。中堅・中小企業(SMB)と大企業ではニーズも異なるが、SMB向けツールでもデスクトップ管理の5つの主要機能を全て備えている。
デスクトップ管理には、インベントリ管理やモニタリング、ソフトウェアデプロイメント(ソフトウェアの展開、配備)、パッチの適用、セキュリティ管理という5つの主要プロセスがあり、それぞれの実装方法はさまざまだ。中堅・中小企業(SMB)と大企業ではニーズも異なる。こうした差異を反映し、デスクトップ管理ツールもさまざまなタイプが提供されている。
多くの企業は、米Microsoftの「Microsoft System Center」のようなエンタープライズクラスの管理ツールは必要としてない。SMB向けの選択肢の1つには、Microsoftのクラウドベースの管理ツール「Microsoft Intune」(以下、Intune)がある。Intuneのクライアントソフトウェアは「Windows 8.1」でしか動作しないが、Intuneツール自体はその他のバージョンのWindows OSや米AppleのMac OS Xの他、Linux、UNIXを管理できる。
IT管理者にお勧めしたい4種のデスクトップ管理ツールの特徴とは?
中小企業にとって恐らくIntuneの最大のメリットの1つは、ハードウェアインフラ要件がないことだろう。Intuneは完全にクラウドで動作するからだ。管理者は中央コンソールを使って、端末やユーザーライセンスごとにデータセキュリティポリシーを適用する。ポリシーには、ソフトウェアの更新やWindowsファイアウォールの設定に関するコントロールも含まれる。「Microsoft Office」などの製品に重要な更新プログラムの自動承認を設定することも可能だ。
米Zohoのソフトウェア部門ManageEngineのデスクトップ管理製品「Desktop Central」は、さまざまな規模での導入に対応している。SMB向けからエンタープライズ向けまで4つのエディションが提供され、そのうち無料のエディションは最大25台のデスクトップPCと5台のモバイル端末の管理にフル機能を使用できる。
Desktop Centralでは、Webベースのコントロールパネルを使い、ソフトウェアのパッチ適用や配布、ライセンスの他、端末の電力使用量まで管理できる。CD-ROM、Bluetooth、プリンタに加え、セキュリティ対策で重要となるUSB端末の利用制限も設定可能だ。管理コンソールを使って、個々のユーザーとマシンに対し、USBの利用制限を設定できる。
米Dellのデスクトップ管理ソフトウェア「Desktop Authority Management Suite」には、ユーザーベースの多様な管理機能が含まれる。ユーザーへの制限はログオンスクリプトを使用せずに設定でき、ユーザー環境を個々のユーザーのニーズに合わせて調整できる。
管理者はユーザーのID、役割、OS、端末、接続タイプごとに構成設定を設定し、それぞれの構成について、レジストリ編集、プロキシ設定、ドライバに関するコントロールを設定できる。アクセス可能なアプリの制御に加え、USBやプリンタ、一般的なポートへのアクセスをIDごとに設定できる。端末の使用中にも変更できる管理設定項目が30以上あるので、効率的な管理が可能だ。
米Symantecの管理ツール「Client Management Suite」は、同社のエンドポイント管理製品群「Endpoint Management」に含まれる。同製品群の製品やサービスは全て個別にライセンス供与されるが、それぞれが相互補完的な役割を担う。実際、Client Management Suiteでは「IT Management Suite」がアドオンとして提供される。
Client Management Suiteは、ソフトウェアデプロイメントやパッチ管理などの機能を自動化する役割を果たす。ドラッグ&ドロップ機能を備えたカスタムリポーティングツールを使えば、独自のリポートテンプレートを作成できる。OSはWindows、Mac OS X、Linux、UNIXに対応。仮想プライベートネットワーク(VPN)を経由していない場合も含め、Client Management Suiteは端末とのデータのやりとりには常にDMZ(Demilitarized Zone:非武装地帯)のゲートウェイを経由し、暗号化された接続を使用する。
デスクトップ管理のベストプラクティス
デスクトップ管理を成功させるためには、まずユーザーの役割と責任に基づき、ポリシーを策定する。同じような役割と責任を担っている従業員であれば、恐らく似たようなアプリケーションとアクセスコントロールを必要とするはずだ。
次にデスクトップ管理ツールのディスカバリー機能を使い、デスクトップ資産のインベントリを作成する。さらにモニタリングツールを使って、端末の需要負荷とパフォーマンスの統計値を把握する。こうした情報は、特に計画立案と予算編成に有用だ。
デスクトップ管理者はPCの監視をセキュリティ管理者と連携して行うべきだ。デスクトップPCはセキュリティに関連する有用な情報を提供する場合がある。例えば、セキュリティ侵害があった場合、デスクトップPCのログにフォレンジック分析の際に有用な情報が含まれている可能性がある。セキュリティ担当者はセキュリティポリシーの徹底にデスクトップ管理機能を使うこともある。例えば、機密性の高いデータへのアクセス権を持つ従業員に対し、USBポートの使用を無効にするといった場合だ。
デスクトップは比較的に動的なリソースであるともいえる。結局、ユーザーのニーズは変化する。脆弱性が検出されることもあれば、ユーザーからアプリケーションの新しいバージョンを求められることもある。従業員の入退社への対応も必要だ。集中管理プラットフォームにより、参照とデータ収集を単一の場所で行うことができるので、合理的で効率的な管理が可能となる。
デスクトップ管理はモバイル端末管理ほどメディアで取り上げられることがなく、ITインフラの非効率性を解消する特効薬には見えないかもしれない。だが、よりセキュアで良好な業務環境を実現するための重要かつ基本的なプロセスだ。
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