ガートナーが予測
PHSが意外に人気? ユニファイドコミュニケーションの普及が進まない理由とは(2/2 ページ)
業務に最適化したツールの導入が進む
池田氏は、PBXのように全社的なコミュニケーションツールの入れ替えには時間がかかると指摘しつつも、部署やグループ単位で新たなツールを導入するケースは増えていくと見ている。
「全従業員が同じツールを使えばいいというわけではない。昔は電話のみだったが、今はWeb会議やIM、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)など、さまざまなツールが存在する。例えば、取引先と常に電話で連絡する必要がある人は、電話が必要不可欠だ。一方、チームでソフトウェア開発をしているエンジニアなどは、リアルタイムで文章を使いコミュニケーションができるIMやSNSでのやりとりを好むケースもある」と池田氏は説明する。「ツールの幅は広いため、全社で一斉に導入するよりも、業務や環境にあった最適なツールを見極めて導入することが大切だ」(同氏)
グループごとに最適化されたツールの導入が進む一方で、管理者の目が届かないところでコンシューマー向けツールを社内で利用する「シャドーIT」の流れも止まらない。池田氏によると、ガートナーの調査ではコンシューマー向けツールの利用を禁止している企業は全体の約半分で、認めている企業が1~2割。残りの企業はグレーゾーンのまま黙認している状況だという。
ガートナーでは、コンシューマー向けSkypeのようにピアツーピア(P2P)で簡単にファイル交換できてしまうツールの使用はやめるよう呼びかけている。だが、管理機能が付いた企業向けツールが社内に存在しない場合、利便性が高く成熟度も高いコンシューマー向けツールを利用する流れを止めることは困難だ。池田氏は「企業のポリシーが追い付いていない状態だ」と警告する。
何年も放置されてきたシャドーITだが、「そろそろ対策を考える時期に差し掛かっている」と池田氏は話す。「気が緩んだ瞬間に重要な情報が漏れる危険性があることを忘れてはならない。企業におけるコミュニケーションの方法を見直した上で、ポリシーを整備し、企業向けツールの導入を検討すべきだろう。さもなくば、企業内に管理しきれないさまざまなツールがまん延することになる」(池田氏)
「コミュニケーション」が消えることはない
UC市場がこの先数年で急速に成長することはないと見る池田氏だが、一方で縮小することもなく、緩やかではあるが成長するだろうと予測する。同市場の軸となるベンダーは、日本マイクロソフトやシスコシステムズ、日本アバイアなどだ。「特に日本マイクロソフトやシスコシステムズは、この市場をしのぐ勢いをつけて製品開発を進めている。コミュニケーションというものは、人の基本となる部分で決してなくなることがないためだ」と池田氏は語る。急成長のトリガーはまだ見えないものの、今後も各ベンダーから新たなテクノロジーが登場することへの期待は持てそうだ。
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