導入する前に確認するべき評価ポイント
幸せになれる「RFP」の書き方 ビッグデータ分析ツール編(2/3 ページ)
評価基準:使いやすさ
ビッグデータ分析ツールは、ベンダーによって一から開発されたものもあれば、オープンソース統計言語「R」をベースにしているものもある。どちらの製品の場合でも、この評価カテゴリーは、データ分析やモデル作成、モデルの有効性および精度の判断のためにどれだけ使いやすいかが焦点になる。このカテゴリーの評価基準には以下が含まれる。
ビジネスアナリストにとっての使い勝手
統計の経験がないビジネスアナリストでも簡単に分析でき、アプリケーションを開発できることが望ましい。開発や分析を容易にする視覚的な方法を提供しているかどうかをチェックしよう。
さまざまなビジネスユースケースでの展開の柔軟性
同じアルゴリズムによる分析方法が、さまざまな業種の多種多様なビジネスシナリオに適用できる。例えば、あなたの会社がしたい分析が、ある程度限定的で、顧客生涯価値分析や不正分析、解約防止など一般的なユースケースが中心である場合、柔軟性が低い手法でも許容できるかもしれない。しかし、あなたの会社が制約の少ない幅広い分析アプローチを求める場合は、モデリングの柔軟性が高い分析ツールを探すとよい。
モデルのスコアリング
この機能は、アナリストが追加のツールにより、類似するビジネスシナリオ向けに作成されたさまざまな予測モデルの精度、有効性、予測値を自動的に比較できるというものだ。
コラボレーション
分析や開発が別々に行われると、取り組みが重複したり、部分最適に陥ったりする恐れがある。ビッグデータ分析プラットフォームの一部としてコラボレーション機能を統合し、分析モデルを共有する方法が提供されれば、アナリストはお互いに協力し、アプリケーションの改良や同じモデルの再利用を進めることができる。これによって開発コストが抑えられ、分析の一貫性が向上する。
ビッグデータ分析ツールのシステム管理機能
組織への新技術導入の実務面も考慮しなければならない。管理と構成の容易さを評価するには、インストールや構成、運用管理における要件と依存関係を理解する必要がある。例えば、Rの統計モデルを利用するビッグデータ分析ツールをインストールするには、R環境も入手してインストールしなければならない。さらに、それぞれをインストールするプラットフォームを選定することや、作成するモデルやアプリケーションの基盤となるプラットフォームを決めることも必要になる。
分析プロセスに加え、作成されたモデルのビジネスアプリケーションへの統合を目的とした役割とアクセス権の割り当てに関連するセキュリティも考慮する必要がある。ビッグデータ分析製品が認証や承認、アクセス制御に関してどのようなオプションを提供しているかを調べよう。
パフォーマンス
ハイエンドのHadoopプラットフォームや専用アプライアンスの大半は、並列処理や分散コンピューティングのために多数のノードを提供するように構築されている。高い実行パフォーマンスが要求される場合、評価対象のビッグデータ分析製品は、超並列処理(MPP)のシステム構成を利用している必要がある。
MPPプラットフォームを使用する場合、選択したビッグデータ分析ツールが、下記のような、プラットフォームのパフォーマンス最適化を効率的に利用する必要がある。
並列処理とデータ分散
並列システムは、使用ネットワーク帯域を最小化し、データローカリティ(※)を最大化するように分散されたデータセットを対象に、並列プロセスが独立して実行される場合、最も効果的に機能する。ビッグデータ分析製品の並列処理とデータ分散方法の適合度を調べよう。
※データにプログラムを適用するデータ処理方法
プッシュダウン機能
分析アルゴリズムはプッシュダウン機能により、システムスタックの他のコンポーネントの固有機能を利用できる。例えば、データベース管理システム(DBMS)がツールパッケージの一部としてパラメータ化モデリングユーティリティを提供していて、そのユーティリティがDBMSのアーキテクチャ機能を利用するようにネイティブに最適化されているとする。この場合、このネイティブ機能と同等の機能を別に用意するのではなく、分析ツールにこのネイティブ機能を使用させるのが賢明だ。
スケーラビリティと弾力性
データ量が増大し、データ管理プラットフォームがスケールアウトされている。このため、さまざまなビッグデータ分析製品について、処理能力やストレージ容量の拡大に応じたスケールアウトの実現に向けてどのような仕組みが用意されているかを評価しよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Excel至上主義」の終わらせ方 丸2日の手作業地獄から情シスと現場を救うには
-
2
取手市がVDIと決別した理由 更改費用「4倍超」を約1.7倍に圧縮
-
3
「Microsoft 365のセキュリティ運用」に関するアンケート
-
4
急増する「AIはこう言ってる」マン 判断を狂わせる「AI忖度」を防ぐには?
-
5
221人調査で分かった「情シス最大のストレス」は?
-
6
「Salesforceのテスト自動化ツール」に関するアンケート
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「AI時代の統合基盤・エンタープライズAI管理」に関するアンケート
-
9
AIで人を減らした企業がもう心変わり 「AIブーメラン現象」の実態
-
10
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
年収2000万「クラウドセキュリティのプロ」になれる資格とは
-
2
セキュリティソフトをすり抜ける標的型攻撃メール、不審メールの見破り方とは?
-
3
Windows Updateの通信集中で回線が逼迫、ネットワーク刷新事例に学ぶ解決策
-
4
財務を戦略的組織へ進化させるAI活用術、4つの主要な障壁と解消方法
-
5
「NAS」「SAN」「DAS」は何が違う? いまさら聞けないストレージの基礎
-
6
“あのファイル転送”で暗躍するノーウェアランサム
-
7
標的型攻撃メールを見破るには? サンプル文面を例に傾向を解説
-
8
商用利用の安全性を確保し大量のコンテンツを高速で生成する、AI活用の秘訣
-
9
マンガで解説、1日で生成AI環境を構築できるワークショップの中身とは?
-
10
Dark AIが台頭する時代の新発想、「より高度なAIで対抗する」具体的方法とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー