Windows 95発表時の“熱狂”はもうない
無料OS「Windows 10」でもPC市場が回復しない“深刻な理由”(1/2 ページ)
無料OS「Windows 10」でPC市場はかつてのような成長を取り戻すことができるのだろうか? 多くの識者は否定的だ。その理由とは。
「Windows 10」は7月後半に発売されて以来好評を博しているが、産業アナリストは、米Microsoftの新しいOSがPC市場を好転させるとは期待していない。
「私たちはデスクトップ市場が全体的に縮小していると見ている」。リサーチ会社、米IDCの産業アナリストを務めるジェイ・チョウ氏は言う。「近い将来、Windows 10がこのことを変えることはないだろ」
PC市場全体は、2015年を通して下落し続けている。下落率は時間の経過とともに若干向上する可能性があるが、飛躍的に改善することはないだろう、とチョウ氏は続ける。「Windows 10は、Windows 8やPCに関する多くの否定的な意見を減らすのに一応は役に立つ。しかしそれは新しいPCの販売につながるだろうか。私は、そうは思わない」
Windows 10がPC市場の回復を促進しない理由
IDCによれば、世界的なPC市場は、2015年第2四半期で11.8%下落した。出荷ユニット数は6610万強で、7600万近くだった2014年第2四半期から減少した。IDCの調査によると、甚大な打撃を被った主要ベンダーには、出荷が10.4%下落した米Hewlett-Packard(HP)や、前年同四半期からユニット出荷数が約27%減少した台湾Acer Groupが含まれる。
「今は苦闘の時だ」とチョウ氏は言う。「PC市場は非常に競争が激しく、近いうちに市場が回復するとは私たちは見ていない」
PC業界には、Windows 10でも変わらない幾つかの複合要素がある、とチョウ氏は言う。近年、PCの平均ライフサイクルはさらに長くなった。これは企業ユーザーがPCをそれほど頻繁に買い替えなくなったことを意味する。国際的なベンダーがより高い為替レートに直面して値上げを余儀なくされ、それが顧客による支出の減少を引き起こいている面もある。
米Technology Business Research(TBR)で産業アナリストを務めるジャック・ナルコッタ氏は、マシンのライフサイクルだけでなく、OSのライフサイクルも同様に伸びている、と言う。「多くの企業ではいまだにWindows XPが稼働しているが、その一方で最近になってWindows 7にアップグレードした企業もある」。これらの企業はかなり長い間OSをアップグレードしようとしない。そのライフサイクルを中断するただ1つの方法は、Windows 10専用のビジネスアプリケーションが業界で注目を集めることだ、とナルコッタ氏は言う。
「それはかなり大きな挑戦だ」と彼は述べる。「Windows 7およびWindows 8は十分すばらしいものだ。Windows 10のみで動作する、ずばぬけて魅力的なアプリケーションがまだ存在しないのだ」
「従来のMicrosoft製品の他に、業界全般で広く利用されるアプリケーションが存在すれば、Windows 10のアップグレードがより増えるだろう」と彼は付け加えた。
米Direction on Microsoftのリサーチアナリストであるウェス・ミラー氏は、Windows 10の普及率は、企業においては緩やかになると考えている。加えて「私たちがWindows 95で経験したような大きな“熱狂”は起きないだろう」と述べる。
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